なおこの就活道場 略歴

2013年12月18日

みのる、丸紅へ行く:前編「TOEIC 640点」 (第2回)

点数にしばられない

 みなさんこんにちは。
 今回からリアルな就活リポートを始めたいと思います。
 連載開始前に「みのる」「りか」「とうま」の3人にはいくつかのお題を出しています。みなさんは「今、他の就活生が何をやっているか」を知りたいと思いますので、3人との出会いや今までの取り組みについては、おいおいお話していきますね。

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 これはみのるのお話です。
 先日、丸紅のOB訪問をしたみのるから短い報告メールがきました。

 丸紅の方と会いました。お昼に15分だけしか会えませんでした。やはり英語が大事と言われていました。

 短い報告ですが、どこか「ネガティブ」な雰囲気を感じませんか。OB訪問をして自信をなくしてきたみのる。考え方のヒントを少し与えただけですぐに元気になりました。「みのる、丸紅へ行く」の前編では「英語が大事と言われたこと」について、後編では「15分だけしか会えなかったこと」についてリポートします。

 「英語ができない」。これがみのるのコンプレックスです。TOEICのスコアは640点。確かに総合商社を志望する学生の中には高スコア保持者が多くいます。その人たちにはかなわないと自信をなくしたのです。みのるに英語の取り組みについてよく聞いてみました。

 大学3年の夏、TOEICを初めて受けた。600点くらい軽くいくだろうと考えていたら、結果は300点で愕然とした。「これではいけない」と気付き、以来毎日英語の勉強をコツコツ欠かさずにして、3カ月で640点までようやくきた。大学生のうちにもっとスコアを上げていきたい。

 私は、このエピソードを聞いて逆にすごいと思いました。
 あなたはある企業の面接官で、目の前にA君とB君がいます。どちらも落としがたいぐらい魅力的。英語の点数も同じくらいでした。商社なので英語はある程度できる方が望ましい状況。「君、英語に自信はある?」と聞いてみることにしましょう。

 A君「えっと、TOEICは640点であまり高くないです。でも体育会系でスポーツをしていたので体力には自信があるのでがんばります」

 B君「えっと、TOEICは640点です。今はあまり高くないですが、実は夏に初めて受けた時、600点くらいかと思ったら300点をとってしまい、『これではいけない』と思い毎日欠かさずコツコツ勉強して3カ月でここまで点をのばしました。入社までにはあと1年以上ありますので750点前後にする自信があります」

 さて、どちらを採用しますか。就活に正解はありません。答え方の評価は面接官の好みで分かれるでしょう。A君は英語ではないアピールポイントを替わりに提示しています。B君は今のスコアが自分にとってどういうものか説明し、入社までには期待に応える自信があると答え、根拠も提示しています。
 でも、B君がESなどで学生時代はスポーツにまじめに取り組んできて、コツコツ努力して実績を上げたというエピソードを紹介していたらどうでしょう。英語で提示した根拠の信頼度が高まり総合的な評価は高くなるかもしれませんね。
 学校では、点数で相対評価されていたので自分を人と比べてしまうのは仕方ありません。しかし就活では、今さら人と比べたってしょうがないのです。自分の中でそれをどう評価するのか。何をどう使って自分をアピールするかはすべて自分次第です。

 おまけですが、みのるから初めに来た報告メールをポジティブな印象の文に直すとこうなります。

 丸紅の方と会いました。お昼に15分、話を聞くことができました。「英語が大事」と言われていましたので引き続き学習を続けていきます。

 ほんの少し直しただけですがいかがでしょうか。ESのように文字数制限があるものは、短い文でも相手に与える印象が重要です。参考になればよいのですが。

 それではまた。

 なおこ

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