(写真は、2016年10月3日の三井住友銀行の内定式=東京・丸の内)
- トップ >
- 就職最新情報を知る >
- 就活イチ押しニュース >
- 記事一覧 >
- 記事詳細
(写真は、2016年10月3日の三井住友銀行の内定式=東京・丸の内)
5200人から2300人に激減
3メガバンクの4年間の採用数の変化を見ると――。
2016卒 2017卒 2018卒 2019卒
◆三菱UFJ 1386人→1250人→1050人→945人前後
◆みずほ 1920人→1880人→1365人→700人
◆三井住友 1916人→1347人→800人→650人
合計 5222人 4477人 3215人 約2300人
毎年1000人規模で減ってきたことがわかります。最近のリストラ方針とその背景については、「銀行は大リストラ時代…採用減り仕事も変わる!」(2017年11月10日のイチ押しニュース)で書きました。読んでみてください。
(写真は、「三菱東京UFJ銀行」は「三菱UFJ銀行」に名称変更した=4月1日、東京都千代田区)
人気ランキングも急落
就活生が選ぶ人気企業ランキングでも、3メガバンクは今年急落しました。
あさがくナビの就職人気企業ランキング
2017卒 2018卒 2019卒
◆三菱UFJ 10位→13位→41位
◆みずほ 21位→21位→45位
◆三井住友 11位→14位→67位
(詳報はこちら)
業績が厳しい、大規模なリストラをする、採用数を大幅に減らす――と聞けば、魅力的に感じる就活生が減るのは当然でしょう。あるメガ銀の採用担当者は「冬の時代ですから、仕方ありません」と嘆いていました。
トップクラスの人気を誇ってきたメガバンク志望者が減れば、就職戦線の業界勢力図にも大きな影響が及びます。ただ同じ金融でも、損害保険会社、生命保険会社を見ると、東京海上日動火災保険(2018卒36位→2019卒46位)、損害保険ジャパン日本興亜(65位→64位)、三井住友海上火災保険(105位→69位)、第一生命保険(104位→78位)、住友生命保険(86位→95位)と、一定の傾向は見いだせません。今後、メガバンクを志望した層はさまざまな業界に分散した可能性があります。
「安定」「高給」はどうなる?
ただ、メガバンクは就職先として本当に魅力がなくなったのでしょうか。メガバンク人気の理由としてよく挙げられたのは、「安定」と給料の高さです。バブル経済崩壊後の1990年代に大手銀行の破綻が相次ぐなど、銀行はつぶれないという神話はすでにありませんが、メガバンクは国内事業が不振でも海外の売り上げが半分を占めていますから、地方銀行に比べれば安定感は高いと思います。一方の給料は、「会社四季報 業界地図2018年版」(東洋経済新報社)の40歳モデル年収の業界平均によると、①コンサルティング②総合商社③放送④海運⑤メガバンク――の順で、メガバンクは774万円です。今回のリストラでかなりのコストを削減できるでしょうから、当面は給料が下がるような事態には陥らないでしょう。
さらに、みずほの採用予定数を見るとわかるように、大幅に採用数が減るのは一般職で、総合職は極端には減らない点に注目してください。「銀行は大リストラ時代…採用減り仕事も変わる!」でも書いたように、一般職に代表される事務職を志望する人は働き方について長期的な視点で考え直したほうがいいと思いますが、総合職の仕事はそれほど減りません。加えて、金融に革命を起こしつつあるフィンテックには技術系の優秀な頭脳が不可欠ですから、理系人材の採用はむしろ手厚くしていく可能性もあります。メガバンクはずっと「超難関」でしたが、採用数は減っても、志望する学生の数がそれ以上に減れば、今までより門戸が広がるかもしれません。採用数半減、人気急落という目先の情報だけに振り回されずに、自分のやりたいことを軸にじっくり判断してください。
※「就活割」で朝日新聞デジタルの会員になれば、すべての記事を読むことができ、過去1年分の記事の検索もできます。大学、短大、専門学校など就職を控えた学生限定の特別コースで、卒業まで月額2000円です(通常月額3800円)。お申し込みはこちらから。
テーマ「就活」の記事
2025/05/17 更新
- 増える老朽マンション、「幽霊屋敷…」 悩む行政 解体費肩代わりも(12:00)
- 日産、神奈川の2工場閉鎖を検討 追浜と湘南 海外は5工場削減(10:42)
- 「働き控え」防ぐ策など盛り込む 年金関連法案、政府が国会に提出(09:00)
- 「あんこのないあんパン」 年金関連法案、与野党の修正が今後の焦点(09:00)
- 最貧国レソトにトランプ高関税 台湾出身者が育てた縫製業が崩壊危機(08:01)
※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。
就職最新情報を知る
企業と業界を知る
ニュースで就活力を高める
-
1
就活イチ押しニュース大卒求人倍率変わらず「売り手市場」、求人数は減少? 今後の就活どうなる【就...
-
2
就活イチ押しニュース「チャットGPT」運営のオープンAI、営利企業化断念 今後どうなる?【イチ...
-
3
就活イチ押しニュースコンクラーベ決着 「出したい人」選ぶ仕組みに注目【週間ニュースまとめ4月2...
-
4
就活イチ押しニュース「電話が嫌すぎる」退職も 電話を克服する方法は? メリットは?【就活イチ押...
-
5
就活イチ押しニュース和歌山のパンダ4頭が中国に返還へ 今後はどうなる?【週間ニュースまとめ4月...
-
6
就活イチ押しニュース大手マスコミに落ちて本当の自分の志望に気づく【26卒学生の就活ルポ32】
-
7
就活イチ押しニュース中国でロボットがハーフマラソン大会 日本はどうか?【週間ニュースまとめ4月...
-
8
就活イチ押しニュース企業研究にもChatGPTを活用しタイパよく情報収集【26卒学生の就活ルポ...
-
9
就活イチ押しニュース海外赴任中の「過労死」、実は対策不十分 実態を知ろう【イチ押しニュース】
-
10
就活イチ押しニュースオープンカンパニー何回も通って「会社を理解できた」ことが内定の要因【26卒...