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(写真は、2016年10月3日の三井住友銀行の内定式=東京・丸の内)
5200人から2300人に激減
みずほFGは10日、2027年3月末までにグループ従業員の2割にあたる1万9000人を削減すると発表しました。人工知能(AI)やロボットを活用して業務を効率化します。2019卒の新卒採用は、総合職(総合)を前年比約27%減の400人、基幹職(専門)を約30%減の115人、一般職(特定職)は約72%減の185人に減らします。三井住友銀行は2018卒の約800人から650人に、三菱UFJ銀行も約1000人から1割減らす方針です。3メガバンクの4年間の採用数の変化を見ると――。
2016卒 2017卒 2018卒 2019卒
◆三菱UFJ 1386人→1250人→1050人→945人前後
◆みずほ 1920人→1880人→1365人→700人
◆三井住友 1916人→1347人→800人→650人
合計 5222人 4477人 3215人 約2300人
毎年1000人規模で減ってきたことがわかります。最近のリストラ方針とその背景については、「銀行は大リストラ時代…採用減り仕事も変わる!」(2017年11月10日のイチ押しニュース)で書きました。読んでみてください。
(写真は、「三菱東京UFJ銀行」は「三菱UFJ銀行」に名称変更した=4月1日、東京都千代田区)
人気ランキングも急落
就活生が選ぶ人気企業ランキングでも、3メガバンクは今年急落しました。
あさがくナビの就職人気企業ランキング
2017卒 2018卒 2019卒
◆三菱UFJ 10位→13位→41位
◆みずほ 21位→21位→45位
◆三井住友 11位→14位→67位
(詳報はこちら)
業績が厳しい、大規模なリストラをする、採用数を大幅に減らす――と聞けば、魅力的に感じる就活生が減るのは当然でしょう。あるメガ銀の採用担当者は「冬の時代ですから、仕方ありません」と嘆いていました。
トップクラスの人気を誇ってきたメガバンク志望者が減れば、就職戦線の業界勢力図にも大きな影響が及びます。ただ同じ金融でも、損害保険会社、生命保険会社を見ると、東京海上日動火災保険(2018卒36位→2019卒46位)、損害保険ジャパン日本興亜(65位→64位)、三井住友海上火災保険(105位→69位)、第一生命保険(104位→78位)、住友生命保険(86位→95位)と、一定の傾向は見いだせません。今後、メガバンクを志望した層はさまざまな業界に分散した可能性があります。
「安定」「高給」はどうなる?
ただ、メガバンクは就職先として本当に魅力がなくなったのでしょうか。メガバンク人気の理由としてよく挙げられたのは、「安定」と給料の高さです。バブル経済崩壊後の1990年代に大手銀行の破綻が相次ぐなど、銀行はつぶれないという神話はすでにありませんが、メガバンクは国内事業が不振でも海外の売り上げが半分を占めていますから、地方銀行に比べれば安定感は高いと思います。一方の給料は、「会社四季報 業界地図2018年版」(東洋経済新報社)の40歳モデル年収の業界平均によると、①コンサルティング②総合商社③放送④海運⑤メガバンク――の順で、メガバンクは774万円です。今回のリストラでかなりのコストを削減できるでしょうから、当面は給料が下がるような事態には陥らないでしょう。
さらに、みずほの採用予定数を見るとわかるように、大幅に採用数が減るのは一般職で、総合職は極端には減らない点に注目してください。「銀行は大リストラ時代…採用減り仕事も変わる!」でも書いたように、一般職に代表される事務職を志望する人は働き方について長期的な視点で考え直したほうがいいと思いますが、総合職の仕事はそれほど減りません。加えて、金融に革命を起こしつつあるフィンテックには技術系の優秀な頭脳が不可欠ですから、理系人材の採用はむしろ手厚くしていく可能性もあります。メガバンクはずっと「超難関」でしたが、採用数は減っても、志望する学生の数がそれ以上に減れば、今までより門戸が広がるかもしれません。採用数半減、人気急落という目先の情報だけに振り回されずに、自分のやりたいことを軸にじっくり判断してください。
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