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4年ぶりに前年比で低下
リクルートワークス研究所が毎年調査、公表している大卒求人倍率は、民間企業への就職を希望する学生1人に対し、企業から何件の求人があるのか(企業の求人状況)を割り出したものです。数字が大きければ大きいほど学生1人に対する求人件数が多い、すなわち採用側が大変であることを示します。逆に数字が1より小さければ学生の希望数が求人件数を上回っている状態で、学生側が大変ということになります。
2026年卒の大卒求人倍率は1.66倍で、前年から0.09ポイント低下しました。引き続き採用難で学生優位の売り手市場は続いていますが、コロナ禍で大卒求人倍率の低下が続いていた2022年卒以来 、4年ぶりに前年比で低下しました。
大企業は簡単に入れない
企業規模別では冒頭に書いたように、300人未満が8.98倍と非常に高倍率となったのに対して、300~999人が1.43倍、1000~4999人が1.05倍、5000人以上は0.34倍と、企業規模によって入りやすさは大きく異なっています。従業員数1000人以上の大企業ともなると、売り手市場とはいっても簡単に入れるわけではないことが数字から見てとれます。これから就職活動を本格的に始める方は、大企業だけにこだわっていると就活は難航するということをしっかり認識して、中小企業にもはやめにアンテナを張っていくことをおすすめします。
新卒採用できなかった企業が予定数減らす動きも
この300人未満の企業ですが、求人総数をみると39万8700件と、前年にくらべて3万5000件程度減っています。希望者数も減ったため倍率は上がっていますが、コロナ禍以降増えていた求人総数は減少に転じたわけです。
リクルートワークスの報告書では、企業規模にかかわらず「前年の新卒採用計画に対して採用実績人数が過少となった企業では、2026年卒の新卒採用予定数を見直す動きも見られる」とあります。新卒採用が予定通りできなかった企業が、予定数を減らす動きがでているということです。人手は足りていないはずですから、新卒にこだわらずにいわゆる第二新卒、既卒者も含めた採用にシフトしていく流れが出てきている、と考えられます。今後はこういった人手不足の企業が増え、転職市場がさらに活発になることが予想できます。今後のキャリアプランを考えるうえでも見過ごせない動きといえるでしょう。
初任給増やす企業が半数超える
2025年4月入社の大学生の初任給についても調査結果が出ています。全体でみると56.6%の企業が前年より初任給が「増える」と回答(2024年4月入社は49.1%)。なんとすべての業種、従業員規模で、半数以上の企業が前年より初任給が増えると回答しています。学生優位の「売り手市場」が続き、初任給をあげて対応する動きが大勢になってきていることがわかります。来年以降はこの動きが一段落するかもしれませんが、自分が志望する企業が初任給をどのように設定しているかは企業を知るうえで重要な情報になるでしょう。また、ひとくちに初任給をあげたといってもそのぶん手当の一部を廃止する、福利厚生をけずるなどの施策をとる企業も少なくありません。過去の「就活ニュースペーパー」の記事でも触れていますが、初任給だけでなくその企業がどういった賃金体系をとっているか、志望度の高い企業については知っておくと企業選びの判断材料になるかもしれません。
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