2025年04月30日

企業研究にもChatGPTを活用しタイパよく情報収集【26卒学生の就活ルポ31】

テーマ:学生の就活ルポ

 2026年卒学生の就職活動を適宜、「就活ニュースペーパー」で紹介するこのコーナー。今回は、昨年に大手IT系企業から内定をもらったケイジさんが登場します。3月のいわゆる「就活解禁」から、これまでインターンシップや説明会に参加してきた金融系や通信系の企業数社を受けているケイジさん。1社内定をもっている分、心理的にはプレッシャーなく就活ができているといいます。面接対策にくわえて、企業研究にも「ChatGPT」を活用。タイパを意識した就活をすすめているようです。(編集部・福井洋平)
(写真はiStock)

【都内私立大法学部 3年男性 ケイジさん】

■「解禁」後に就活を再び本格化
 3月の「解禁」後にふたたび就活を本格化させていまして、4月上旬の段階で通信系企業2社と金融系企業3社の選考をすすめています。通信系、金融系それぞれ1社は2次面接まで進み、あとは1次面接の結果待ちだったりこれから1次面接だったりという状況です。

 通信系企業は1次面接、2次面接ともオンラインで、どちらの面接も志望動機やガクチカ、他己評価を聞くような流れでした。2次面接では特に志望動機を詳しく聞かれました。次の案内がなかなか来ないので、厳しい結果かなと思っています。金融系企業は「ほかに受けている企業はどこか」「なぜそことうちを併願しているのか」ということは詳しく聞かれました。一人の人生に長く関われる仕事だから、という理由を答えています。通信系よりもさらに社員が堅い印象がありました。

 別の金融系企業は、面接開始の直前にいくつか抽象的な質問に答えるように求められ、その回答をもとに面接がありました。仕事とは直接関係のなさそうな質問もあり、面接の前になるべく準備をさせないようにして素を見ようと工夫していると感じましたね。もうひとつの金融系企業も、面接の前に本社に出向いて自己紹介カードを書き、それをもとに面接をするという仕組みでした。

■有価証券報告書をChatGPTに読ませて要約させる
 いま就活対策ではChatGPTを活用しています。面接対策のほか、企業研究にもつかっています。有価証券報告書をPDFでダウンロードし、まずChatGPTにそのサマリーを出してもらう。前年度のデータも読み込ませて比較を聞いてみたり、会社に潜在的なリスクはないかと聞いてみたりして、そこから気になる点を自分で深掘りしていくようにしています。こういった調査をもとに企業側に質問すると、いい反応がありますね。

 そのほか、インターンシップや社員座談会に参加した会社の面接に臨むときは、そのときに聞いた言葉を引用したりしました。オンライン面接のときは、カメラから目をそらさないようにゆっくり抑揚をつけて話すようにしています。これまでの経験が生きてきていると感じます。あとは、友人とか大学のキャリアセンターに頼んで面接練習をしようかな、とも思っています。

 複数内定がとれたら進路選択は悩むと思います。5~6年後には転職も全然ありえると感じているので、転職先がみつかりやすいところに勤めたいという意識はありますね。いま内定をいただいている会社は全然拘束をかけてこないので、就職活動を続けやすいのは助かっています。

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