2025年07月17日

【27卒学生の就活ルポ】強みは「継続力」 適性検査対策に不安【ウェストさん1】

テーマ:27卒学生の就活ルポ

 夏に向け、すでにスタートを切っている2027年卒(大学3年、修士1年)の就活をルポする連載。今回登場するのは、都内の女子大文系学部に所属するウェストさんです。大学主催のゼミに参加し、IT業界のおもしろさを知ったというウェストさん。いまは興味のある業界のインターンシップに幅広くエントリーし、一部は早期選考も進んでいるといいます。ベンチャー志向が強いウェストさんですが、周囲からは大手も検討してみてはとアドバイスされ、悩んでいるところです。(編集部・福井洋平)
(写真はiStock)

【都内女子大文系学部 3年女性 ウェストさん】

<就活をはじめたきっかけ>大学主催の合同ゼミ参加、業界の知識広がる
 なんとなく就活しなければ、と思っていたところ、大学内でアナウンスがありまして、あさがくナビ(現・Re就活キャンパス)の合同説明会に今年2月に参加したことが就活のスタートです。行ってみたら、企業ブースからの勧誘がすごいと感じました。自分が知らない業界もたくさんあり、この業界には興味がある、こういうことはやりたくない、とさまざまな気づきも得ることができました。
 そのあと、大学がほかの大学と共同で運営しているキャリア教育を目的にした「合同ゼミ」に1週間参加しました。座学で自己分析を学んだり、実際に企業に足を運んで説明を聞いたりするゼミで、就活に役立つことから人気があって抽選になったりします。そこで外資系大手IT企業の関連会社に見学にいき、IT業界の仕事を実際に見られたことがすごく新鮮な体験でした。エンジニアの方とも実際にお話ができ、文系出身者でもエンジニアとして働いているし、1日中パソコンの前で座っているのではなくクライアント企業に出向いたりもするという、コンサルティングに近い仕事なんだということがわかり、IT業界にすごく興味がわきました。自己分析についてはモチベーショングラフを書いて合同ゼミのチームで共有したり、チーム内で他己分析をしてキャッチフレーズをつけたりしました。

<4月以降の就職活動>インターンシップも本選考も並行して進行
 4月に入って、Re就活キャンパスの「キャリアデザインフォーラム」に参加しました。前回は企業ブースが多くて迷ったこともあり、事前に行く企業を決めて回ることにしましたが、参加者の多さには驚きました。人気企業は人だかりで、結局何社かは行くことができませんでした。そのほか、IT業界に特化した合同説明会にも参加しました。業界内にもメーカー系、独立系などさまざまな形態の違いがあることなど、業界に対する理解が深まりました。参加学生からの質問内容がハイレベルで驚きました。
 いまは夏のインターンシップに向けて、20社くらいにエントリーしています。興味のあったIT系のほかに広告系、PR系など、少しでも興味がわいたところは積極的に参加しようと思っています。ワンデーのインターンはすでに何社か決まっていて、すでに参加したところもあります。IT系の企業は選考が進んでいますが、面接では出身高校や大学の入試の方法、数学で入試を受けたかということまで聞かれました。早期選考にもつながると言われているのでがんばりたいと思っています。このほか、インターンシップ選考と平行して早期選考が進んでいる会社もあり、インターンでは落ちたけど本選考がまだ途中という会社もあります。

<就活の悩み>ベンチャーだけでなく大手も受けるべきか?
 いま悩んでいるのは、まわりに相談できる人が少ないことです。大学の友人もみんな就活はしていると思うのですが、みんなと仲がいいぶん、逆に就活の踏み込んだ話はしづらい雰囲気がありますね。家でも、父が就職氷河期の経験者で、いまの就活の状況を話しても「仕事がいっぱいあってうらやましい」という反応しかなく困っています。まわりの人はどれくらい就職活動が進んでいるのか、インターンシップは何社くらいエントリーしているのかが気になります。
 私はなるべく会社のなかでも出世していきたいと考えていて、受けている企業も年功序列のイメージが強い大手ではなくベンチャー系が中心です。ただ、ゼミの先生からは最初のキャリアは名の知れた会社にしたほうがいいとも言われて、大手を受けてみるかどうかも悩んでいます。

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