
参議院選挙の結果、
自民党と
公明党の
与党が過半数を割ることになりました。これで、衆参ともに少数与党になります。代わりに議席数を延ばしたのが、
国民民主党と
参政党でした。この2党はいずれも改選議席の10%以上を獲得し、自民党と野党第一党の
立憲民主党とあわせて4つの政党が10%以上の議席を獲得したことになります。
ここ10年ちょっとの間は自民党1強といわれる時代が続きましたが、最近の選挙で自民党は議席を減らし、立憲民主党以外のさまざまな政党が勢力を伸ばして「多党化」が進んでいます。日本ではかつて、イギリスやアメリカのような「政権交代可能な
2大政党制」を理想として、それを実現するための選挙制度改革がおこなわれました。しかし実際には、2大政党制と反対の多党化が進行しています。ヨーロッパ各国でも多党化が進んでいて、2大政党制のお手本とされたイギリスでも新興政党が力をつけています。多党化は有権者の選択肢が増えるといういい点はありますが、政治は不安定になりがちです。2大政党がいいのか、多党化がいいのか、民主主義のあり方としてどちらがいいのでしょうか。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・開票が進む中、報道陣の取材に応じる石破茂首相=2025年7月20日/朝日新聞社)
★【経済】日産、追浜工場での車両生産を2027年度で終了 湘南工場も26年度で(7/15.Tue)
経営再建中の日産自動車は15日、追浜(おっぱま)工場(神奈川県横須賀市)での生産を2027年度末に終えると発表した。車両生産は日産自動車九州(福岡県苅田町)に移す。子会社の日産車体湘南工場(神奈川県平塚市)も2026年度までに車両の生産を終える。日産の国内工場が生産をやめるのは、1999年に閉鎖が決まった村山工場(東京都武蔵村山市)以来、およそ四半世紀ぶり。関係者によると、追浜工場を巡っては台湾の受託生産大手の鴻海(ホンハイ)精密工業と協業して車両をつくる案が協議されていた。イバン・エスピノーサ社長は同日の会見で、追浜工場の活用法について「複数のパートナーと協議している」と説明した。
★【政治】政府が外国人政策の事務局組織を設置 参政党の伸長で参院選の争点に(7/15.Tue)
政府は15日、省庁横断で外国人政策を担う事務局組織として、内閣官房に「外国人との秩序ある共生社会推進室」を設置した。外国人の権利の制限や受け入れ規制を打ち出す参政党が参院選で勢いを見せるなか、政府も取り組みを強化する姿勢をアピールした。石破茂首相は出入国在留管理の適正化▽社会保険料などの未納防止▽土地取得を含む国土の適切な利用管理といった課題を挙げた。
★【経済】セブンへの買収提案、クシュタールが撤回 「建設的な協議欠如」理由(7/17.Thu)
カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールは17日(現地時間16日)、セブン&アイ・ホールディングスへの買収提案を撤回すると発表した。7兆円規模の提案で、外資による企業買収として過去最大になる可能性があったが、提案から1年で協議は終わることになった。クシュタールが同日、撤回を伝える書簡をセブンの取締役会に送った。撤回理由について、セブンとの「建設的な協議の欠如」とした。
★【社会】39年前の福井・女子中学生殺害、再審無罪 裁判長「申し訳ない」(7/18.Fri)
福井市で1986年に女子中学生を殺害したとして、殺人罪で懲役7年が確定して服役した前川彰司さん(60)の裁判をやり直す再審で、名古屋高裁金沢支部(増田啓祐裁判長)は18日、無罪とする判決を言い渡した。うその目撃証言に捜査機関が乗り、関係者を誘導した疑いがあると指摘。「証言は信用できない」と判断した。増田裁判長は「一審の無罪で確定していた可能性もある事件でした。長期間にわたりご苦労をおかけしてしまい、大変申し訳なく思っています」と謝罪した。
★【政治】参院選、自公大敗で過半数割れ 比例票、国民民主と参政が立憲上回る(7/21.Mon)
第27回参議院選挙は21日、全議席が確定した。自民、公明両党は計47議席にとどまる大敗で、非改選を合わせて参院全体の過半数(125議席)に届かなかった。衆院に続いて参院でも少数与党に陥ったが、石破茂首相(自民党総裁)は続投する意向を正式に表明した。野党は、国民民主党と参政党が議席を大幅に増やした。首相は21日に記者会見し、選挙結果について「重大な責任」を痛感していると語った。そのうえで、日米関税交渉や自然災害への対応などを挙げ、「政治を停滞させないよう、比較第1党としての責任、国家国民に対する責任を果たしていかねばならない」と強調し、続投する考えを表明した。
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