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電話はわからない要素が多い
冒頭で紹介した記事(退職したいほど「電話が怖い」 SNS世代の社員が抱く不安と責任感)によると、企業向け電話対応研修を行っている会社はこんな相談を受けているそうです。
「電話応対が嫌で辞める若手社員が増えて、困っている」「内線電話が苦手で社内報告ができない社員がいる」
『電話恐怖症』の著書があるカウンセラーの大野萌子さんは10年前に新入社員から「電話が嫌で会社を辞めたい」という相談を受けたそうですが、同様の声が年々増えていると語っています。
なぜ、電話が嫌になるのか。ひとつの原因は 家庭にあるいわゆる「固定電話」が年々減っていることです。総務省の2023年調査によれば、国内で固定電話がある世帯の割合は57.9%。固定電話でやりとりをする機会が減っていて、最近の若い人のなかには、固定電話を触ったことがないという人もいると言います。さらに誰からの着信なのか、用件は何なのか、相手の表情は何なのかなど、電話はわからない要素が多いと大野さんは語ります。そういった事前の情報不足が、電話を敬遠する動きにつながっているというのです。
SNS世代は「言葉の責任感が強い」
記事では「電話代行」というサービスも紹介されています。以前は職場にかかってくる電話は若手、新人社員が出るのが、顧客の名前や業務フローなどをはやく覚えて仕事をできるようにするうえでもよいと言われていました。しかし今は社用携帯電話も一般化し、固定電話にかかってくる電話が減りました。となれば、電話を受けることはアウトソーシングして別の仕事に時間を割いたほうがいい――とサービスを提供する会社は記事中でコメントしています。
(図表は朝日新聞社)
電話克服は「慣れ」、第一声は決めてメモしておく
電話が苦手と感じる就活生の方も多いと思いますが、どのように克服すればいいのでしょうか。
そもそも電話が苦手な理由としてあげられている「誰が出てくるかわからない」「相手の表情がわからない」「用件がわからない」という条件は、世代に関係なくむかしからあるものです。それならば、電話が苦手な人もむかしからいると考えるのが自然です。1990年代後半からインターネットが普及、さらに携帯電話、スマホが一般化していくなかで、電話でのコミュニケーションをいやがる人はどんどん増えていきました。発展期のネット業界を牽引した実業家のホリエモンこと堀江貴文氏は電話嫌いを公言しており、著書『多動力』で、「『自分の時間』を奪う最たるもの。それは『電話』だ」「僕は『電話に出ないキャラ』を確立している」と明言しています。自分の好きな時間にチェックができるメールやチャットと違い、電話は相手の時間を奪い、リズムを崩してしまうツールだと堀江氏はいいます。
ここまではっきり電話を嫌わなくても、電話に漠然と面倒くささを感じている人は世代を問わずいるでしょう。それでも電話を使えているとすれば、それは「慣れ」の要素が一番大きいと考えられます。メールが普及するまえは事実上電話でのコミュニケーションしかなかったため、慣れるしかなかったのです。冒頭紹介した記事中でも、カウンセラーの大野さんは「回数を増やせば慣れる」と語っています。そのうえで、電話に出てすぐしゃべる言葉を決めておき、メモして目に見える場所に貼っておくことを勧めています。電話を取るのをためらう気持ちを少しでも減らすことで、電話応対に慣れていくのが結局は有効な対処法と思います。
トラブル対応時には電話が効果的
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