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2017年07月24日

経済

「フィンテック」は金融の革命!

「金融×IT」の新語、知らないとヤバイ!?

 銀行や保険などの金融業界、IT(情報技術)業界を目指す人は、この言葉を知らないと、面接で質問の意味すらわからない、なんてことになりかねません。お金は社会を支えるもっとも基本的なインフラですから、フィンテックはあらゆる業界に関わります。どこかで話題に出るかもしれません。他の業界の志望者も基本は知っておいたほうがいいですよ。

 フィンテック(fintech)は、ファイナンス(finance=金融)とテクノロジー(technology=技術)を合わせた造語で、ITを活用した新しい金融サービスのことで、金融に「革命」を起こすとまで言われています。

 たとえば、スマホで様々なお金の支払いをできるようになったり、複数の銀行口座やクレジットカード、電子マネーなどのお金の出入りをまとめて管理できる「家計簿アプリ」が普及したりしています。格安の手数料での海外送金など、決済や送金、融資、資産管理といった分野で新たなサービスが次々と生まれています。
(写真は、フィンテックの紹介コーナーがあるみずほ銀行の東京・八重洲口支店=2016年5月)

ITの進歩とスマホの普及で

 決済や送金、融資などの金融サービスは長い間、銀行など大手の金融機関が独占してきました。多くの顧客に安定してサービスを提供するには、たくさんの人手と大型のコンピューターシステムが不可欠で、巨額の費用がかかるからです。ところが、ITの進歩やスマホの普及で、ベンチャー企業でも独自のアイデアを生かして参入できるようになりました。今後あらゆる金融サービスがより安く、より手軽になるのは確実です。

 銀行にとっては、システムにかけてきた莫大な費用や窓口業務などの人件費が節約できるため、フィンテックでかなりのコストが削減できるメリットがあります。一方で、窓口業務や審査業務の仕事をAIがこなすようになると、金融機関に必要な人員は激減する可能性があります。例年1000人規模の大量採用をしている大手の銀行が採用数を大幅に減らすかもしれません。

銀行がいらなくなる?

 それどころか、フィンテックは銀行のビジネスを脅かすとの見方もあります。企業間や企業と個人の間のお金のやりとりには金融機関が仲介して手数料を得てきましたが、これからは金融機関抜きで行われるケースが増えるでしょう。銀行、証券会社、生命保険会社、損害保険会社といった大手の金融機関はいらなくなる、と極端な見方をする人もいます。

 そこで、3メガバンクなど大手の金融機関は、ITやベンチャー企業と組んで新たなサービスの開発を競うようになりました(表参照)。フィンテックは、金融機関の命運を握っているのです。

 関連する大事な言葉に、決済などの取引記録を暗号化する「ブロックチェーン」、ビットコインなどの「仮想通貨」、現金を使わない「キャッシュレス」があります。以下の「その他の関連記事」を読んで、ちょっとは語れるようにしておきましょう。