今回は「人脈づくり」についてみなさんにイヤァオ!をお届けする予定でしたが、時あたかも8月1日の面接解禁直前。すでに内々定をもらっている就活生も出始めています。ということで予定を少し変更しまして、面接、それも最終面接に挑む際に必要なイヤァオ!をお届け致します。
最終面接でみなさんを悩ませる要因のひとつが「この会社が第1志望です! と言っていいのか」問題です。第1志望ですと言わなければ内定はもらえないだろうし、でも本当に行きたい会社はほかにあるのにウソをついて内定をもらってもあとが怖いし……そんなふうに追い込まれている方、いませんか?
いま就活まっさかり、金融機関を狙っている都内私大生のジモティー君。実はすでにけっこうな大手金融機関の内々定を持っていますが、給料のいいメガバンクや大手生損保、できれば地元で就職したいため大手地銀や地方勤務のない金融機関などまだ20社近くの就活を続けるといいます。もちろん最終面接に進んだ場合は、「御社が第1志望です!」と言い切るべく企業研究に余念がありません。
「内々定をもらっている企業も『8月に確実に内定を出すとは限らない』と言っていますし、自分の一生を決めることだから内定はもらえるだけもらってどこに行くかはあとで考えたいと思っているんです」
そんな彼の「イヤァオ!」な一言がこれ。
「自分の会社員人生は40年。それを考えたら、ちょっと怒られるくらいなんでもないです」
いまの日本の就活は学生にとって圧倒的に不利なゲームになっています。就活のルールは企業側が一方的に決め、採用に際する条件も明確には提示されません。こういう人材が欲しい、というメッセージは採用HPに載せられたりしていますが、ではそういう能力をどうやって見極めるのかについて明確な方針を打ち出している会社は少ないでしょう。そのうえ就活ゲームを終わらせるかどうかの権利まで企業にゆだねきってしまうのは、理不尽にもほどがあると考えたほうがいいのです。
「オワハラを受けるんじゃないか……」と心配する人も多いでしょう。ですが、命までとられるわけではありません。場合によっては自分の40年間を委ねる可能性のある会社を選ぶと考えれば少々のオワハラを気にするほうが損です。本当に腹に据えかねるようなオワハラを受けたら、何をどんなふうに言われたか事実関係をかっちり固めたうえで、大学のキャリアセンターなどに相談しましょう。口コミで広めたっていいんです。会社だって、自分の会社の評判が悪くなることを進んでやろうとは思わないでしょう。
「第一志望でもないのにウソをつくのはどうも……」という人もいるでしょう。それまでの会社とのやりとりで、正直に「ほかも受けるつもりです」と言っても問題なさそうだと判断できれば、正直に言うのがいいでしょう。また、それを受け入れてくれる会社はきっとあなたにとってもいい会社です。
ちょっとそこは判断がつかない……というケースは? そこは、もうウソをついても構いません。度々言うように、いまの就活は企業が圧倒的に有利なゲーム。すこしぐらい向こうに不利があってもいいんです。
念のためですが、会社の内定を断るときは誠心誠意、メールだけというような無礼はせずにきちんと電話、できれば面談して断りの意思を伝えましょう。いろいろ言われるかもしれませんが大丈夫、社会に出れば、もっと大変な謝罪をしなければいけないシチュエーションもきっと待っていますから。