(写真は、中国の華為技術の子会社、海思半導体〈ハイシリコン〉製の半導体)
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(写真は、中国の華為技術の子会社、海思半導体〈ハイシリコン〉製の半導体)
半導体のニュース続々
◆コロナ禍の「巣ごもり生活」でパソコンやゲーム機向けの半導体需要が急増。世界的に半導体が不足し、国内外の自動車工場がストップするなど生産に遅れが生じている。
◆宮崎県延岡市にある旭化成の半導体工場で2020年10月20日、火災があり、自動車や音響機器メーカーに大きな影響。
◆日本の半導体大手ルネサスエレクトロニクスは2月8日、英国の半導体メーカー、ダイアログ・セミコンダクターを買収すると発表した。ダイアログの電源制御や通信向けの技術を取り込んで事業の幅を広げる狙い。
◆半導体製造の世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が2月9日、素材分野で日本勢と共同開発を進める子会社を日本に設けると発表。TSMCは世界の自動車や電子機器メーカーなどから半導体の生産を請け負う会社。受託生産の世界シェアは6割近く、日本のスーパーコンピューター「富岳」の心臓部の部品を供給したことでも知られる。
◆米国のバイデン大統領は2月24日、中国との経済・軍事両面の競争で重要度を増す半導体などの供給網の安定化に向け、対策の検討を命じる大統領令に署名。
◆ルネサスエレクトロニクスの主力工場である茨城県の那珂工場で3月19日に火災があり、生産ラインがストップ。半導体不足に拍車。
◆半導体大手の米インテルは3月23日、2兆円以上かけて米国内に半導体工場を二つ新設すると発表。半導体生産の「アジア偏重」への懸念からの動き。
◆世界的な半導体不足への対応策や、米国や台湾に遅れをとる日本の半導体産業を立て直しのため、経済産業省は3月24日、有識者会議「半導体・デジタル産業戦略検討会議」を開催。
(写真は、ルネサスエレクトロニクス那珂工場の内部=2011年、茨城県ひたちなか市)
半導体って何?
「半導体の処理能力は1年半で倍になる」といわれ小型化と高機能化がどんどん進み、今では一つの半導体に微細なトランジスタが何億個も組み込まれています。小さいうえに幅広い機器に欠かせないため「産業のコメ」とも呼ばれます。今は高速通信規格「5G」の普及やデジタル化の進展でさらに需要が加速しています。電子化が進む今の自動車には、普通の車で約30個、高級車だと約80個の半導体が使われています。
今も強い日本企業は
それでも、日本企業が強い分野もあります。一部を紹介します。
◆ルネサスエレクトロニクス=自動車の走行を制御する半導体「マイコン」の世界シェア2割でトップ
*ルネサスエレクトロニクスはNEC、日立製作所、三菱電機の半導体事業を集約して2010年に誕生
◆ソニー=画像処理の「イメージセンサー」で世界シェアの半分超を占める
◆信越化学工業、SUMCO=シリコンウェハー(半導体の土台となる基幹材料)で世界シェアトップ級
◆SCREENホールディングス=半導体材料の洗浄装置などで世界シェアトップ級
◆東京エレクトロン=半導体製造装置で世界大手
日本政府は、半導体製造装置や素材分野の産業振興につなげようと、海外の製造大手に日本への進出を打診してきました。台湾のTSMCの研究開発子会社の進出はその成果です。ちなみに、自動車工場が多い九州は、半導体関連の企業が多いため「シリコンアイランド」とも呼ばれます。
半導体で覇権争い
そこで動き出したのが米国です。半導体はAIなど、次世代の競争力を決める技術の中核であり、経済と軍事の両面で重要度が増しているためです。トランプ前政権は中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)などへの輸出規制を進め、米議会も超党派で半導体分野の育成を図る方針で一致しています。台湾のTSMCが2020年5月に米政府の支援を受けてアリゾナ州に工場を新設すると発表したのもこの一環です。バイデン大統領は「米国と利益や価値観を共有しない国に頼るべきではない。供給網が圧力として使われないよう、信頼できる国々と協力する」と強調しています。背景にあるのは米中対立です。一方の中国も自国での半導体生産に力を入れていますが、高度な技術では米国にかなり遅れをとっているとみられています。半導体をめぐる各国の戦略には、世界の安全保障や覇権争いも絡んでいます。
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