2021年03月22日

LINEの個人情報管理に不備 中国へのソフト依存に懸念【週間ニュースまとめ3月15日~21日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 中国とどう付き合っていけばいいのかということを考えさせるニュースがありました。無料通信アプリのLINEの問題です。サービスの開発を委託している上海の会社の中国人スタッフが日本のサーバーに保管されている利用者の個人情報にアクセスできる状態になっていたのです。LINEは不適切だったとして、アクセスできないようにしましたが、中国は政府がネット情報を得たり遮断したりすることができる国ですので、日本人利用者が「中国政府に監視されるかもしれない」という不安な気持ちになるのも仕方ありません。個人情報の保護についてLINE側の意識が不十分だったわけですが、このニュースは日本と中国との経済的なつながりがますます深まっていることも示しています。日本企業は中国製のハードだけでなく、人工知能などの先端技術で中国人エンジニアのソフトパワーも必要としているのです。中国は日本の最大の貿易相手国ですが、モノの輸出入だけでなく、ソフトの面でも相互依存する関係になっているようです。一方で、国と国の政治的関係は険悪になっています。この週には日米の外務大臣(アメリカの呼称は国務長官)と防衛大臣(アメリカの呼称は国防長官)による「2プラス2」と呼ばれる会合がありましたが、そこでは中国の海洋進出や人権問題について強く牽制する共同声明を発表しました。日本と中国は経済では深く結びつき、政治ではにらみあうという関係です。この関係は企業にとってどこまで中国と付き合っていいのかというとても悩ましい問題を投げかけています。皆さんが就職すれば、そういう難しさを味わうかもしれません。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(写真は、LINEの画面)

【政治】中国を名指し、日米が異例の牽制 外務・防衛閣僚会合(3/16.Tue)

 日米両政府は16日、米国のバイデン政権発足後初めてとなる外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)を東京都内で開いた。中国の海警部隊に武器使用を認める海警法などに「深刻な懸念」を表明し、軍事的、経済的に台頭する中国を強く牽制(けんせい)する共同声明を発表。年内に2プラス2を改めて開くことも確認した。共同声明では、米国が「核の傘」を含む拡大抑止を日本に提供することや、米国の日本防衛義務について定めた日米安全保障条約第5条の沖縄・尖閣諸島への適用を改めて確認。「中国による既存の国際秩序と合致しない行動は、政治的、経済的、軍事的、技術的な課題を提起している」として、中国に対する脅威の認識を明確化した。

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【社会】LINEの個人情報管理に不備 中国の委託先が接続可能(3/17.Wed)

 無料通信アプリ「LINE」が、中国にある関連会社にシステム開発を委託するなどし、中国人技術者らが日本のサーバーにある利用者の個人情報にアクセスできる状態にしていたことがわかった。LINEはプライバシーポリシーでそうした状況を十分説明しておらず、対応に不備があったと判断。政府の個人情報保護委員会に報告する一方、近く調査のための第三者委員会を立ち上げ、運用の見直しに着手する。個人情報保護法は、外国への個人情報の移転や外国からのアクセスに制限をつけ、必要な場合は利用者の同意を得るよう定めている。LINEの規約は「お客様のお住まいの国や地域と同等の個人データ保護法制を持たない第三国にパーソナルデータを移転することがある」などとしているが、昨年6月に成立した改正個人情報保護法(2年以内に施行)に関し、個人情報保護委員会は、原則として移転先の国名などを明記するよう求めている。

【社会】同性婚の不受理、初の違憲判断 札幌地裁「差別的扱い」(3/17.Wed)

 同性どうしの結婚が認められないのは憲法で保障された「婚姻の自由」や「平等原則」に反するとして、北海道の同性カップル3組6人が国に1人100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁(武部知子裁判長)は17日、法の下の平等を定めた憲法14条に違反すると認定した。原告の請求は棄却した。東京、大阪など全国5地裁で争われている同種訴訟で司法判断が出たのは初めて。原告の男性カップル2組と女性カップル1組は婚姻届を出したが「不適法」として受理されず、同性婚を認めない民法や戸籍法は憲法違反だとして、2019年2月に全国の原告と一斉提訴した。現在、全国の原告は28人に上る。

【政治】菅首相、21日宣言解除を表明 5本柱で「再拡大防ぐ」(3/18.Thu)

 政府は18日、新型コロナウイルス対応で首都圏4都県に出している緊急事態宣言について、期限の21日までで解除すると決めた。東京都などで新規感染者数が下げ止まりを見せるなかでの判断。リバウンド(感染の再拡大)への懸念は強く、政府は変異ウイルス対策強化など「5本柱」の総合的な対策を決めた。東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県への宣言は、2度の延長を経て、2カ月半で終了する。菅義偉首相は18日の記者会見で「新規感染者数はもちろん、病床の逼迫(ひっぱく)状況も解除の目安を下回っている」と強調した。一方で、「リバウンドが懸念されている」とも指摘。対策として、①飲食を通じた感染の防止策継続②変異ウイルスの監視体制の強化③感染拡大の予兆をつかむための戦略的な検査④安全・迅速なワクチン接種⑤次の感染拡大に備えた医療体制の強化、を掲げた。

【社会】五輪海外客の受け入れを断念 小池知事「安全を最優先」(3/20.Sat)

 今夏の東京オリンピック(五輪)・パラリンピックをめぐる政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の5者の代表者協議が20日、東京都内であり、海外在住の一般観客の受け入れ断念で最終合意した。日本側が「安全最優先」として見送りの結論を出し、IOC、IPCが了承した。新型コロナウイルスの感染収束が見通せず、今夏に自由な入国を保証するのは難しいと判断した。全体の観客数の上限は4月中に基本方針を出す。複数の大会関係者によると、「50%」を軸に検討を進めるという。海外の一般客を受け入れないのは、近代五輪では初めて。東京五輪は、世界中から集った人々が相互理解を深めて平和な社会の推進をめざす、五輪の根本思想「オリンピズム」が十分に体現されない大会となる。また、五輪の経済効果が減ることは避けられず、菅政権はインバウンド戦略の見直しを迫られる。

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