みなさんの就職活動においても、あこがれていた業種、人気の業種で、正社員採用がかなわず、「アルバイト社員であれば」「契約社員でもよいならば」入社OKという話が企業側、採用担当者側から提案される可能性があります。
この選択に正解はありません。あえて私からアドバイスするとしたら、「自分に自信がある。心身ともにタフ。自己主張もできる」と思えるなら、とりあえず入り口はどうあれ、あこがれの仕事で一度、働いてみるのもよいでしょう。なぜなら、そういう人には、いざというとき、非正規社員としての経験を糧に転職したり、起業したり、フリーとしての道を極めたり、という可能性があるからです。つまり、非正規としての仕事を、たとえ安い賃金であったとしても、オンザジョブトレーニングと割り切れる人ですね。
一方、そうじゃない人、たとえば「ノーといえない」「頼まれた仕事は一生懸命やる」「真面目」「あんまり気は強くないかも」といった人は、最初の社会人経験を非正規からスタートするのはおすすめしません。非正規社員というのは、企業側からすれば「お金をかけずに成果(即戦力)がほしい」という意味です。特に非正規が多い職場では、時間をかけて仕事を教えてもらったり、能力を開発してもらったり、という機会は正直、期待できません。人間関係もこま切れになりがちです。「過労×低賃金」のダブルパンチで、心身の健康を損なう人も少なくありません。