宮城さんは「制度そのものは法定にちょっと上乗せ程度なのですが、使っている人の絶対数が多いので、有効に活用されていると感じます。環境が整えばこんなに女性って活躍できるんだと、私自身が驚くほど。入社した30年前に比べると隔世の感がありますね」と話す。
宮城さんは1985年、雇用機会均等法施行前に事務職で、前身の旧協和銀行に入社し、いわゆるお茶くみ、コピーを経験しました。入社したとき、同じ業務をしていた先輩女性社員が「あなたが来たから、早く相手を見つけて結婚しなきゃ」と言っていたのが、忘れられないそうです。
その後、一般職を経て、総合職に転換。りそなショック後に抜擢された5人の女性支店長のうちの一人として、まさに女性社員のロールモデルになってきました。
「以前はどんな場所でも“紅一点”。今では支店長も含め、女性の所属長が40人以上います。政治の世界ではいまだに女性閣僚なんて表現も使いますけど、りそなの場合、ようやく、“女性○○(役職)”でなく、“△△さん”という固有名詞になれる時代がきたんだ、と思います」
男性社員の育休取得率が低いなど、「エンジェル」と太鼓判を押すには「過渡期」の部分もありますが、女性が「固有名詞」になれる会社、ちょっとステキだと思いませんか。