ニュースのポイント
4月も3週目。今日はA社の2次面接とB社の筆記試験、明日はC社の最終面接……と、面接を次々こなしながら一喜一憂する日々だと思います。面接は気の持ちよう。切り替えがとても大切です。
今日は朝刊がお休みなので、12日(土)の朝刊別刷り「be」の「元気のひみつ アテネ五輪金メダリスト 米田功(よねだ・いさお)さん 体育に『個体差』はない」を取り上げます。
記事の内容は――現役時代、最も悩んだのは「自分の気持ちをどう作るか」。五輪直前などは、日々ジェットコースターのように気分が上下した。「神経質になり過ぎて、雨が降ると傘の先に目が刺さるかもとか、階段で足を踏み外すんじゃないかとか。何もかも恐ろしくて逃げ出したくて」。今、監督として選手に伝えているのは「気持ちと成果をどう結び付けるか」。大舞台直前のひと月は、体よりも頭を働かせる。技術的にやるべきことは既に終わっている。あとはそれを整理したり、本を読んだり、他のアスリートの話を聞いたり。「失敗しても下を向かず、運動の楽しさに気付き、自信を持つことが大切。自己肯定が出来れば、勉強でも芸術でも得意分野を見付けられる」
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)
就活アドバイス
米田さんは、2004年アテネ五輪体操男子の主将を務め、団体で金、個人の鉄棒で銅メダルを獲得。今は体操クラブの監督をしています。そんな米田さんでも、五輪の試合前の気持ちのコントロールは大変だったんですね。みなさんは今、緊張を強いられる大きな試合に毎日挑んでいるようなものですから、スポーツ選手の言葉は大いに参考になります。
とくに面接は、気の持ちようが結果を左右します。以前も書きましたが、数十年前の就活で私自身が心がけていた面接前後の気持ちのコントロール法をお伝えします。
面接の前には「俺を採らずに誰を採る」くらいに思いっきり気持ちを盛り上げ、自信をもって臨みます。面接が終わったら、うまくいってもいかなくても、過ぎたことは気にしません。反省点があれば次に生かしますが、どんなにうまくいったと思っても結果を出すのは相手ですから、「残念ながらダメだったかも」と割り切ります。次の企業の面接に気持ちを切り替えて、また自信満々で臨みます。そうすれば悪い結果を引きずらずに済むし、先の企業から面接通過の連絡があれば「ラッキー!」と人一倍喜んで次に進めます。
「人事のホンネ」に登場した丸紅の毛利幸雄さんもこう言っています。
「面接をしていると、就職活動がうまくいっていないんだなと分かる人がいます。明るさや元気がない。就活していると、誰しも壁やうまくいかないことに直面することがあると思います。そのときの乗り越え方がわからず、切り替えができていないんですね。でも面接に臨む時は、切り替えて自分の気持ちを明るく前向きに持っていくことが大事です。自分にできることをやろうと割り切って自信を持って臨んだ方がうまくいく。うまく切り替えられない人は、どことなく悲壮感があって雰囲気に出てしまう。もったいないなと思います」
面接をしてくれる企業はあなたのために時間を割いています。全力で臨まないと失礼だし、いい結果も出ません。
最後にもう一つ。面接前には身だしなみチェックも含めてトイレに行きますよね。私はよく、そのついでに鏡を見ながら「よし!」でも「やるぞ!」でも何でもいいので、ガッツポーズで気合を入れていました。面接は真剣勝負です。普段よりテンションを上げてちょうどよいのです。ただ、会社ですから大きな声を出すと変な人だと思われます。気をつけてくださいね(笑)。
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