2014年04月11日

巨大市場・中国とハリウッド映画の関係

テーマ:国際

ニュースのポイント

 日本を抜いて世界2位の経済大国となった中国市場に世界が注目し、関係を深めています。米国文化の象徴であるハリウッド映画も例外ではありません。

 今日取り上げるのは、1面の連載記事「世界新秩序 米中を追う/巨大市場 なびくハリウッド」です。2面にも関連記事「中国マネー 映画浸透/舞台・脚本 検閲配慮し変更/ブラピ、ハリソン、締め出し」があります。
 記事の内容は――中国山東省青島の郊外で「中国版ハリウッド」をつくる突貫工事が進む。不動産会社の万達集団(グループ)が野球場140個分の土地に、撮影スタジオ30棟、大劇場、映画テーマパーク、商業施設、ホテル群などを建設する。開業は2年後。起工式には俳優のレオナルド・ディカプリオやニコール・キッドマンらハリウッドスターをはじめ米中の俳優約60人を約17億円かけて呼び寄せたという。万達の社員は「海外の俳優や監督は青島に来ざるを得なくなる」と言う。米映画界にとって最大の海外市場は長らく日本だったが、2012年、中国の興行収入が日本を抜いた。2020年には米国も抜くとの指摘も。ハリウッド映画「トランスフォーマー」シリーズ3作目にはレノボのパソコン、牛乳など中国の4ブランドが登場し中国で外国映画歴代2位のヒットを記録。4作目は9ブランドに増える。映画プロデューサーは「中国で上映されるためには、中国共産党とうまくやらなければならない」。中国で上映する映画は検閲を受ける。ハリウッド映画が表現の自由を制限する巨大市場に吸い寄せられている。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 中国の台頭と膨張で、米国が主導してきた世界の戦後秩序が揺らいでいます。朝日新聞は今日まで3回にわたり「世界新秩序 米中を追う」と題して特集記事を掲載しました。まずは膨張する軍事力、国際化しつつある中国の通貨・人民元、映画産業について取り上げました。中国の巨大化、そして米中2大国の関係は、日本の針路を考えるうえで欠かせないからです。米中関係については、2月20日の今日の朝刊「米中『新型大国関係』日本の企業への影響は?」で戦後の世界秩序の大枠の歴史をおさらいしました。読んでいない人は目を通してください。

 昨日の記事の図表を見てください(下の記事リンク「対『ドル覇権』悩む中国」)。日米中3国の国内総生産(GDP)の推移を見ると、中国は2010年に日本を抜いて世界2位になりましたが、日中の差は大きく広がり、まもなく日本の倍、数年後には3倍になりそうです。2020年代には米国も抜いて世界一の経済大国になるとも言われています。軍事力も急拡大しており、国防費もGDPと同様に過去10年で4倍になりました。

 企業の視点で見ると、中国を無視してビジネスは成り立たない時代になったとも言えます。その象徴がハリウッド映画と中国の関係です。記事では、中国人好みの映画づくりなど、ハリウッドが中国に吸い寄せられていく様子が描かれています。一方で中国は表現の自由のない国です。中国のチベット問題など人権問題に批判的なブラッド・ピット、リチャード・ギア、ハリソン・フォードらは中国と疎遠です。

 成長する巨大市場と、人権問題を抱えた共産党一党支配。中国を考えるときには常にこの両面を意識しなければなりません。加えて日中間には、尖閣諸島、首相の靖国神社参拝などの問題による対立もあります。みなさんが面接を受けている日本企業やビジネスパーソンの多くは、こうした視点をもった人たちです。面接で中国の話題が出るかもしれません。今日の記事もネタの一つになりますよ。

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