2025年01月30日

うそがつけず、最終面接で落ちる【26卒学生の就活ルポ24】

テーマ:学生の就活ルポ

 2026年卒学生の就職活動を適宜、「就活ニュースペーパー」で紹介するこのコーナー。今回は、デザイン系の仕事を探す女子大生のアスカさんと、昨年に大手IT系企業から内定をもらったケイジさんが登場します。行きたかったベンチャー企業の最終面接に落ちてしまったアスカさんは、「うそのつけなさがまずかった、もうちょっとがんばろう」と自分を振り返っています。内定を持っているケイジさんは、夏のインターンシップに参加した企業に絞って就活を続けようと考えているそうです。金融系就活にそなえ、新聞でニュースをチェックすることも始めています。(編集部・福井洋平)
(写真はすべてiStock)

【地方女子大 デザイン系学部 アスカさん】

■型にはまっていない面接はボロが出る
 行きたかったベンチャー企業の最終面接を東京で受けたのですが、落ちてしまいました。オフィスも面白そうなレイアウトで、働いてみたいという気持ちはあったのですが、面接中にこれは落ちるだろうなと自分で感じるところがありました。仕事内容について正直に「イメージがあまりわかないんですけど、どういう仕事をするんでしょうか」と聞いてしまったのが、まずかったのかもしれません。自分のうそのつけなさが、悪い方向に働きました。コミュニケーション能力でうまくとりつくろうとしても、中小企業は面接のスタイルが型にはまっていないので、どうしてもボロが出てしまうんだなと感じました。もうちょっとがんばろうかな、と思います。

 インターンに参加し、選考が進んでいた大手メーカーは、最終面接が控えています。この会社のリクルーターからは選考途中にいろいろなイベント参加の要請を受けていて、1回はオンラインで最終面接対策をしていただき、働く目的や今後のキャリアプランなどを聞かれました。そのほか、就職したい企業をどういう観点で比較するか、今後のキャリアをどうするか考えるようなイベントもありました。自社の選考だけ考えているのではなく、就活の先にある人生のことを学生に考えてほしいという意図があるそうです。

■志望企業に落ちて振り出しに
 イベントではわりと普通の主婦みたいな方も出てきて、意外と社員の幅があるんだなとも感じました。いい会社と思うのですが、キャリアの最初は店舗に勤務する制度なので、自分が望んでいる職種に就けるまで気持ちを継続できるか不安があります。転勤もなるべくしたくないですが、リクルーターさんにも相談しましたが「働き続けられる環境はある」という答えが返ってきました。

 志望企業に落ちたことで、ちょっといま振り出しに戻った感覚です。スカウトサービスから連日メールは来るのですが、まあ興味のない企業ばっかり紹介してくるんですよ。こちらで拒否できる雰囲気もなく、説明会の日程入れましょうエントリー入れましょうとゴリ押ししてくる。面倒くさいです。

【都内私立大法学部 3年男性 ケイジさん】

■金融系企業のワークショップに参加
 昨年に1社内定をいただきまして、年明けは金融系企業2社のワークショップに参加してきました。どちらも営業系の会社ではなく、どちらかというと金融のインフラづくりにかかわる企業です。1社は2日間かけ、座談会と会社の業務内容にかかわるグループワークが中心でした。一見わかりづらい会社の仕事内容がよくわかって、選考は受けてみたいと感じました。もう1社は仕事内容の説明が中心でしたが、東京勤務が中心というところには惹かれました。

 これ以降は、インターンシップに参加した企業の選考に参加するくらいかなと考えています。これまで見てきた金融系や通信系以外の業態にチャレンジする気はあまりないですね。ゼミの仲間も少しずつ内定をもらっているみたいですが、あまりいまは情報交換はしていないです。お互い、きまずいということもあるかもしれません。

■新聞でニュースチェックをはじめる
 いま就活のためにやっていることといえば、新聞を読むことです。金融系企業を受ける際は時事問題について問われると先輩から聞いて、親がとっている日本経済新聞を読むようになりました。「私の履歴書」は面白く読んでいます。気になるニュースはトランプ政権の今後とか、フジテレビ問題ですかね。三菱UFJ銀行や野村証券のニュースも金融志望としては気になりますが、特にそれで金融系への志望度が下がるということはないですね。

 1個内定をもっているとどうしても気が緩みがちなので、少しずつ気を入れなおして就活をすすめられればと思っています。あとは、大学のテスト対策もしっかりしなければと思っています。内定を持っているのに単位が足りなくて卒業できない、ということは避けたいですね。

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