
(写真はiStock)

■会社選択の決め手は裁量の大きさ
志望度の高かった3社に内定をいただき悩んでいたのですが、最終的に1社に決めました。いまは2社にどううまく断りを入れるかを考えているところです。決め手になったのは裁量の大きさです。どの会社もメリット、デメリットはあり、客観的に考えたらいつまでも決められない。なので、自分のなかでどの軸に一番荷重をかけるかを考えて結論を出しました。
選んだ会社はいま成長中で、人もたくさんいるわけではなく、仕事の仕組みづくりから手探りで進めているところです。自分も内定者インターンに参加してすでに一定の予算を任されていて、少し経営戦略にかかわるテーマまで携わらせていただいています。これから入社後はもっとたくさんの仕事をまかせてもらえるのではないか、と感じたところが最大の決め手になりました。ほかの2社も魅力的だったのですが、もうかなり会社の仕組みができあがっていて、新卒社員ができることは限られているだろう、と判断しました。
■大学の研究は就職後も生きる
入社を考えている会社でのインターンは、大企業から中途で入社された先輩社員と一緒に仕事をさせていただいて、すごく勉強になっています。ビジネス知識ではずっと圧倒されていますが、自分が大学での研究テーマにしているIT関連の知識では負けないようにがんばっています。就職するときは、大学での勉強、研究はすごく大切だと感じます。分野にもよりますが、研究の最先端はまだ実用化されていないすごい技術の芽がたくさんあります。新卒でも、ある分野に関して最先端のことを知っているというのは武器になると思いますので、自分も研究はこれからしっかりやっていきたいと考えています。
理想をいえば、研究テーマをビジネスに生かす経験があるとより就活、就職後に生きると感じます。自分の場合、就活前にインターンでウェブマーケティングをやっていて、仮説→検証やPDCAサイクルの世界に慣れていたことが就活やいま仕事をしているうえでも役に立っています。逆に、ビジネスの世界を知ったことで、研究する際も効率を考えたり、言い方は悪いですがうまく、ずるがしこく結果を求めるやり方で進められるようになったりしました。自分の経験上、もし研究の道に進む場合でも、インターンシップなどでビジネスの現場を知ることはすごく役に立つと思います。
■趣味に没頭したことが就活につながった
就活でもうひとつ役に立ったことは、趣味に没頭したことかなと思います。ゲームが好きで、受験勉強はそっちのけでeスポーツで全国大会に出るまでやりこんだのですが、そこで結果を出せたことが面接で話すエピソードにつながりました。どんなニッチな分野でもいいから、どうせやるなら競争環境に身をおいてみて、結果を残せるよう努力することは大切だと感じます。結果を出そうとしていろいろ考え、試行錯誤することが、仕事でも使えるスキルにつながるように思いました。
いまは1日2社、おもしろそうな企業を探して調べる作業を続けています。特にニッチな会社を見つけることが好きですね。ソフトウェアの会社を世界中でいろいろ探していて、たとえばオーストラリアにはワインを管理するためのソフトウェアを開発している会社があったり、カナダには放射線技師のためのソフトウェア開発会社があったりします。
面白そうな企業を見つける方法として、「業界×ソフトウェア」で検索する作業もよくやっています。そうすると、いろいろな示唆を得ることができる。海外だといまAIの伸びで電力需要が高まっていることから、原子炉を管理するテック分野が面白そうですね。日本だと医療関連や、サイバーリスク対応関連、ライドシェアなどにも注目しています。
■自分の興味ある業界×ITで調べると面白い
業界の困りごと、課題は、テックで解決する流れになっていて、それを手がけている人や会社には業界全体の情報、業界が抱えている課題が集約されている。そこに話を聞きに行けば、業界についての生々しい話を聞けたりすると思います。ITと関連しない業界はないので、自分の興味がある業界×ITで調べてみると面白いのではないか、と感じています。会社を探す際にはチャットGPTはすごく駆使しています。「●●の事業を手がけている会社を英語で調べてくれ」「○○と同じ事業分野の日本企業を調べてくれ」といった質問を投げかけて情報を集めています。ほかにもメール作成する際、自分はざっくり文案をつくってから、会社の人に送るので敬語に直して下さいといってチャットGPTに投げたりしています。無駄な手間を減らすことができます。これはあまりお勧めはしませんが、ウェブテストの画像を読み込ませると答えを出してくれたりもします。


2025/11/02 更新
※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。


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