2025年10月27日

高市政権で労働時間規制緩和を検討 流れ逆行する?【週間ニュースまとめ10月20~26日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 首相となった高市早苗氏のもと新しい政権が誕生し、新しい政策が動き出しています。そのひとつに「労働時間規制の緩和」があります。働きすぎて健康を害したり、過労死に至ったりする人が少なくないことから、2019年から「働き方改革関連法」が順次施行されました。その中で、時間外労働は年720時間以内(休日労働含め月100時間未満)とする罰則付きの上限規制が定められました。ただ、この規制で人手不足に拍車がかかっているとして、経済界から緩和を求める声が出ていました。また、一部の働き手の中にもっと長い時間働いて手取りを増やしたいという声があるとも聞きます。

 しかし、筆者はせっかくできた「働き方改革」の流れが逆行するのはもったいないと感じます。野党や過労死家族はさっそく反発していますし、自民党内にも反対の声があるようです。性急に緩和の結論を出すのではなく、人手不足を解消していくための全体的な議論の中で働く人たちのためになる解決策を見つけてほしいと思います。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・会見する高市早苗首相=2025年10月21日、首相官邸/朝日新聞社)

【国際】中国7~9月期は4.8%成長、2期連続の減速 消費低迷抜け出せず(10/20.Mon)

 中国国家統計局が20日発表した7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価の変動を除く実質で前年同期比4.8%増だった。4~6月期の5.2%成長から減速。消費刺激策の効果は息切れ気味で、個人消費の低迷から抜け出せずにいる。不動産不況などで個人消費が伸び悩んでいる。この日発表された9月の経済指標によると、消費の動向を示す小売総額は前年同月比3.0%増と4カ月連続で伸び率が鈍化。消費刺激策として中国政府が昨秋から始めた家電や自動車の買い替え補助金も、効果が薄れ始めている。

【政治】高市早苗氏を憲政史上初の女性首相に選出 参院では決選投票
(10/21.Tue)

 臨時国会が21日召集され、自民党の高市早苗総裁が衆参の首相指名選挙で第104代の首相に選出された。高市氏は憲政史上で初の女性首相として新内閣を発足させる。衆院本会議の投票総数は465票。結果は、高市氏が237票▽立憲民主党の野田佳彦氏が149票▽国民民主党の玉木雄一郎氏が28票▽公明党の斉藤鉄夫氏が24票▽れいわ新選組の山本太郎氏が9票▽共産党の田村智子氏が8票▽無所属の吉良州司氏が3票▽参政党の神谷宗幣氏が3票▽減税保守こどもの河村たかし氏が2票▽無所属の松原仁氏が1票▽日本保守党の百田尚樹氏が1票だった。高市氏が過半数を獲得し、首相に指名された。

【労働】高市首相、労働時間の規制緩和検討を厚労相に指示 総裁選でも訴え(10/21.Tue)

 高市早苗首相は21日、上野賢一郎厚生労働相に対し、労働時間規制の緩和の検討を指示した。現行は、時間外労働(残業)に罰則付きで上限があり、規制の例外となる裁量労働制 高度プロフェッショナル制度は対象が絞られている。指示書では「心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討」と盛り込んだ。

【経済】オープンAI、「グーグル支配」に挑戦状 ブラウザーに参入(10/21.Tue)

 米オープンAIは21日、独自のウェブ閲覧ソフト(ブラウザー)の提供を始めたと発表した。対話型AI 「ChatGPT(チャットGPT)」を組み込み、サイトを見ながら質問することができる。生成AI技術を生かし、検索技術を武器にブラウザー市場で圧倒的なシェアを握ってきたグーグルに対抗する。オープンAIのブラウザー名は「ChatGPT Atlas(アトラス)」。チャットGPTが組み込まれており、サイトを検索したり、閲覧したりしながらAIと対話できる。

【経済】コメの民間在庫量、過去最大の可能性 27年6月末、農水省見通し(10/24.Fri)

 2026年産の主食用のコメについて、農林水産省は24日、生産量が2025年産より約5%少ない711万トンになるとの見通しを正式に決め、自民党の委員会で説明した。3年ぶりの減産になる。近く、有識者による「食料・農業・農村政策審議会食糧部会」に示して確定させる。近年にない生産量の2025年産と比べると減産になるが、2024年産の679.2万トンと比べると高水準だ。

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