(写真は、ワーケーション施設のテラスで仕事などをする滞在者。真夏でも涼しい風が吹いて快適だ=2020年8月19日、福島県磐梯町)
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(写真は、ワーケーション施設のテラスで仕事などをする滞在者。真夏でも涼しい風が吹いて快適だ=2020年8月19日、福島県磐梯町)
東京の社員の3分の2が淡路島へ
同社の南部靖之代表は兵庫県出身ということもあり淡路島で事業展開してきたのですが、今回のコロナ禍でテレワークをしてみたところ、東京じゃなくても仕事ができるじゃないかとわかり、本社機能移転を決断しました。東京から移りたくない社員は残れますが、子育て中の社員など多くが淡路島への異動を希望しているそうです。
(写真は、人材派遣大手のパソナの本社=東京都千代田区)
東京集中リスク回避も
これまでは地方に拠点を置くと、情報収集や人材確保、ビジネス展開などで不利だといわれてきました。それがコロナ禍を機にテレワーク、オンライン会議、オンラインによる営業などが一気に普及しました。日本では、全体の人口は減っているのに、東京を中心に首都圏の人口は増え続け、地方はどんどんさびれるという流れが続いてきました。上場企業の5割は東京に本社を置いており、いずれ起きるといわれる首都直下地震などの大災害のリスクも大きな課題でした。通勤、住環境、物価、子育てのしやすさなど、地方の暮らしに魅力を感じる人が多いでしょう。社員の仕事へのモチベーションアップも狙って、パソナに続く会社が多く出てくれば、日本社会のあり方まで変わるかもしれません。
小規模オフィスへ通勤
日立製作所は2021年4月以降も、国内従業員(約3万3000人)の出社率を全体の50%にとどめると発表しました。カルビーはオフィスで働く社員約800人を無期限で原則としてテレワークにしました。富士通も、コロナなどと共存する「ニューノーマル(新常態)」に向けた働き方の新制度を発表。在宅勤務を原則とし、働く場所や時間帯を自ら選べるようにするのが柱です。7月から出社を義務づける「コアタイム」をつくらず、好きな時間帯に働くフレックス勤務を全社員に広げました。工場をのぞいた社員の出社率を「25%以下」とする方針です。在宅勤務や出張でまかなえる場合は、単身赴任も解消します。一方で、在宅勤務の課題である対面コミュニケーションの不足を補うため、社内外の会議や商談の拠点とする「ハブオフィス」や、テレビ会議などの通信設備を備えた小規模の「サテライトオフィス」を増やします。オフィスの形態の見直しで、国内のオフィス面積を3年後までに半減させます。ふだんは東京郊外の家でテレワークで仕事をこなし、ときどき家から近い小規模のオフィスに通い、本社にはめったに行かない――こんな働き方が増えそうです。
日立や富士通は、年功序列型の人事制度から、仕事の内容で従業員を採用する欧米流の「ジョブ型」に変えていく方針で、在宅勤務の定着で転換を加速させたいという考えもあります。
●増える「ジョブ型」雇用って? 日立、資生堂が導入へ【イチ押しニュース】参照
ワーケーションって?
新しい働き方として社員に認める企業が出てきています。3年前に導入した日本航空(JAL)では、飛び石連休にまとめて休みをとって旅先からオンラインで会議に参加したり、年末年始の帰省ラッシュを避けて多めに休みを取り、休暇先で業務をこなしたりできます。2019年度は約2000人の対象社員のうち、約250人が制度を活用したそうです。ユニリーバ・ジャパンでは、北海道や東北などの6自治体と連携して、人口減に悩む地域の課題解決に協力しつつ、社員の働きの質や幸福度の向上を図っているそうです。仕事と遊びの境界があいまいなほうが、様々なアイデアが湧いたり、創造性を発揮できたりするともいわれています。
働き方や働く場所の選択肢が広がるのは、みなさんにとっても良いことですね。企業選びの軸の一つとして、考えてみてください。
(写真は、栃木県日光市によるワーケーションの実証実験で、ホテル前のヨットハーバーで会合を開くNTT東日本栃木支店社員や日光市観光協会の職員たち=2020年8月28日、栃木県日光市中宮祠)
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