●米大統領選「基本のき」…仕組みは?共和・民主どう違う?【時事まとめ】も読んで下さい。
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●米大統領選「基本のき」…仕組みは?共和・民主どう違う?【時事まとめ】も読んで下さい。
バイデン氏は苦労人
バイデン氏は上院議員を36年、オバマ前大統領のもとで副大統領を8年務めた穏健派の大ベテラン政治家で「史上最も経験豊富な大統領候補」とも呼ばれます。「苦労人」としても知られ、子どものころから吃音(きつおん)に悩まされ、最初の妻と長女は交通事故で死別。2015年には民主党の若手ホープだった息子が46歳の若さで死去しました。悲しみが癒えなかったバイデン氏は、翌年の大統領選への立候補を断念。政治家人生の終わりと思われましたが、トランプ大統領が誕生したことで「国の魂をかけた闘い」として今回は立候補し、大統領候補の座を3度目の挑戦でつかみました。庶民派で温厚な人柄で知られる一方、事実関係の誤りなどの失言が多いのが欠点です。今は、コロナ禍で大きな集会を開けないこともあり、バイデン氏はあまり表に出ず、トランプ氏の「敵失」を待つ戦略を取っているようです。選挙活動の大半はオンラインで、感染対策を徹底してトランプ氏との違いをアピールするほか、失言などのリスクを避ける狙いがあるとみられています。
当選したら、来年1月の就任時には78歳という高齢もネックです。トランプ氏も高齢なので、どちらが当選しても史上最高齢の大統領になるのは確実です。
ハリス氏は「初の女性大統領」の可能性
ハリス氏が特に注目されているのは、米国史上初の女性大統領になる可能性があるためです。米国では歴代の大統領、副大統領はすべて男性です。1984年には民主党、2008年には共和党の副大統領候補に女性が選ばれましたが、落選しました。2016年には民主党のクリントン元国務長官が主要政党初の女性大統領候補になりましたが、トランプ氏に敗れました。敗北演説では「私たちはいまだ、最も高く、硬いガラスの天井(女性の社会進出を阻む、見えない存在)を破ることができていない」と語りました。米国では、大統領が任期中に職を務められなくなれば副大統領が大統領に昇格します。さらに、気の早い話ですが、高齢のバイデン氏は4年間務めたとしても次の2024年の大統領選への出馬は難しいとの見方が強く、その場合、ハリス氏が民主党の有力な大統領候補になると見込まれます。
バイデン氏リードだが…
選挙情勢は今のところバイデン氏が優勢です。トランプ大統領が国内や世界を「分断」する方向に導いてきたことに加え、世界最多の感染者を出しているコロナ対策への批判も強まっています。米CNNが17日に発表した世論調査の支持率では、51%のバイデン氏が42%のトランプ氏を大きくリードしています。ただ、投票まではあと2カ月以上あります。今後、コロナをある程度押さえ込めるのか、さらに患者や死者の数が増え続けるのかが大きく影響するでしょうし、テレビ討論での直接対決は毎回大きく結果を左右します。これからさらに増える米大統領選のニュースに注目して下さい。
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