(写真は、米朝首脳会談を報じるシンガポールの新聞)
(写真は、米朝首脳会談を報じるシンガポールの新聞)
具体性ゼロ
両首脳が署名した米朝共同声明の主な内容は以下のとおりです。
・トランプ氏は北朝鮮に安全の保証を与えることを約束し、金正恩氏は朝鮮半島の完全な非核化に向けた責務を再確認
・米朝双方の国民の平和と繁栄を希求する意思に基づき、新しい米朝関係の構築を約束
・朝鮮半島の永続的で安定的な平和体制の構築に尽力
・「板門店宣言」を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向け努力することを約束
「安全」「完全な非核化」「平和」「繁栄」「約束」など、“きれいな”言葉がちりばめられていますね。実現すれば素晴らしいと思います。しかし、いつまでに、どうやって非核化を実現するのか、具体的なことは何一つ書かれていないため、世界中から批判や疑問の声があがっているのです。
何度も約束違反
一方で、北朝鮮が一番望んでいた「体制保証」については「トランプ氏は北朝鮮に安全の保証を与えることを約束」という言葉が盛り込まれました。北朝鮮が嫌がっていた米韓合同軍事演習も、今年の8月は中止されそうで、北朝鮮は早くも実利を得たと言えます。
選挙に向け「偉業」強調
(米朝首脳会談後の記者会見で成果を強調するトランプ米大統領=12日、シンガポール)
具体性のない文章は…
「一生懸命頑張りました」「全力で取り組みました」
ESでよく目にする表現です。でも、これでは読み手には何も伝わりません。ポイントは、頑張ったことを、年数、期間、時間、回数、人数、売り上げなどの数字で示すことです。数字は客観的データですから、頑張ったことを裏付ける根拠になります。「一生懸命」とか「全力で」といった“きれいな”修飾語を使わなくても、誰にも同じように説得力をもってあなたの頑張りを伝えることができます。ESに求められる具体性は過去の経験、米朝共同声明に足りないのは未来の約束ですが、根っこは同じ。具体性のない文章は説得力がないということが分かってもらえたと思います。
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2021/01/22 更新
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