- トップ >
- 就職最新情報を知る >
- 就活イチ押しニュース >
- 記事一覧 >
- 記事詳細
(写真は、インタビューに答える双日の藤本昌義社長)
双日の強みは?
インタビューで藤本社長は「航空機や化学品といった柱をさらに伸ばす過程で、双日らしさが強みとして出てくると思っている」「アジアの人々がお金持ちになって、どんどん海外旅行に行くようになった。2025年ごろにはアジアの航空機の数は2倍になると言われている。その需要を取り込めば、うちの販売も大きく伸びる。ビジネスジェット事業では、香港に事業所を構えた。中国のビジネス客を広く取り込める態勢になっている」などと語り、「双日らしさ」を出したいと繰り返しました。双日は、米国のボーイング社の販売代理店として全日本空輸や日本航空に大型旅客機を販売しているほか、富裕層や企業経営者が自由に移動できる小型機によるビジネスジェットの運航事業にも力を入れています。アジアの航空需要は確実に増えますから、強みのこの分野をさらに伸ばそうとしているわけです。
(写真は、双日が運行するビジネスジェット=同社提供)
三菱商事は7位→1位
「7大商社」とひとくくりにされますが、それぞれ強い分野は違い、弱みもあります。表は2017年3月期決算の一覧です。商社の実力を示す純損益(最終的なもうけや損の額)が1年間でガラッと入れ替わりました。原因は原油、石炭、鉄鉱石、銅など資源価格の変動です。日本の大手商社は、海外の鉱山などの開発から関わって権益(資源権益)を確保。2000年代になって資源価格が高騰し巨額の利益を得てきましたが、中国など新興国の成長が鈍化して価格が急落。資源に強い三菱商事と三井物産が赤字に転落したのが2016年3月期決算でした。1年後の2017年3月期には一転して資源価格が上がり、商事、物産の業績がV字回復し、ほぼ事業規模の大きい順に戻りました。そんな7大商社の中で、双日は規模が小さな会社ですが、藤本社長はこう言います。「うちに来てくれる学生も、トップの商社に受かっている人たちばかり。それでも、うちを選ぶのは、若手でも頑張れば大きな仕事を任せてもらえるからだ」と言っています。表を見てください。つまり、双日の新入社員の多くは、三菱商事などトップクラスの商社の内定も得たのに、あえて小さな双日を選んだというのです。
以前、「人事のホンネ」でインタビューした双日の採用担当者も、トップクラスの商社からの誘いがあったのに双日(当時はニチメン)を選んだと語り、若手が早くから活躍できるフィールドが大きいと強調しました(「2016シーズン【双日】歴史ある『若い会社』で共に成長を 当事者意識もつ人材来たれ」参照)。
「組織の三菱、人の三井」…
旧財閥系の3社は「組織の三菱、人の三井、結束の住友」などと称されます。一方で、アパレルなど生活消費分野に強い伊藤忠は岡藤正広社長のリーダーシップもあって昨年初のトップになりました。丸紅は食料や発電が得意ですし、豊田通商はトヨタグループの商社としてトヨタ自動車のグローバル化に合わせて発展してきました。それぞれにまったく異なる強みがあり、社風も異なります。
総合商社は以下の「人事のホンネ」や記事でも取り上げています。各社の個性を感じ取ってください。
・【伊藤忠商事】個性豊かな社員、会社と仕事に誇り 求めるのは「やり抜く力」(人事のホンネ2018シーズン)
・【丸紅】内なる熱い思いを自分の言葉で 前向きに就活楽しんで(人事のホンネ2015シーズン)
・【三井物産】新聞読むだけでなく考えよ!人生で成し遂げたいこと見いだせ(人事のホンネ2015シーズン)
・三菱商事社長が語る「総合商社の変化」と「経営人材育成」とは?(2017年3月21日)
・商社とコンビニの熱い関係 三菱商事・ローソン、伊藤忠・ファミマ…(2017年2月9日)
・発電事業に強い商社はどこ? 丸紅、三井物産…(2016年7月14日)
・「組織の三菱、人の三井」だけじゃない!5大商社の強みと個性を把握しよう(2016年3月25日)
・「組織の三菱、人の三井」…商社、銀行にも歴史的風土(2013年10月1日)
※「就活割」で朝日新聞デジタルの会員になれば、すべての記事を読むことができ、過去1年分の記事の検索もできます。大学、短大、専門学校など就職を控えた学生限定の特別コースで、卒業まで月額2000円です(通常月額3800円)。お申し込みはこちらから。
2024/04/25 更新
- 「乗客9割は外国人」の声も ライドシェア2週間、90社が参入(07:00)
- 給食出せない町で「スクールランチ」担う生協 公的事業に広がる役割(07:00)
- 近畿の新築マンション平均5464万円 23年度 過去2番目に高く(06:00)
- IHIまたも不正判明、企業風土の改善「道半ば」 子会社が燃費不正(06:00)
- 異業種の経験で環境変化に対応 大垣共立銀行、5年ぶり頭取交代へ(06:00)
※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。
就職最新情報を知る
企業と業界を知る
ニュースで就活力を高める
-
1
就活イチ押しニュース個人が自由に始められないライドシェアは中途半端?【週間ニュースまとめ4月8...
-
2
就活イチ押しニュース就職活動「厳しくなる」予想前年から増加 焦らず企業研究すすめよう【就活イチ...
-
3
就活イチ押しニュース保険制度見直し議論スタート 支払い期間5年延長案も【週間ニュースまとめ4月...
-
4
就活イチ押しニュース女性の正社員、すべての産業で男性を下回る 賃金格差はなぜ生まれる?【就活イ...
-
5
就活イチ押しニュースライドシェア、大都市部でスタート 日本社会は変わるか?【イチ押しニュース】
-
6
就活イチ押しニュース中東情勢緊迫化で市場が反応 世界の動きに敏感になろう【週間ニュースまとめ4...
-
7
就活イチ押しニュース紅麴問題、被害広がる 思い出す2000年の雪印乳業問題【週間ニュースまとめ...
-
8
就活イチ押しニュース公正取引委員会がグーグルに初の「行政処分」、いったい何が起こった?【イチ押...