2016年03月01日

会社説明会で「ワクワク」を探そう!

テーマ:就活

ニュースのポイント

 来春卒業するみなさんの就活がきょうスタートしました。合同企業説明会(合説)も各地で一斉に始まりました。まだ志望業界が定まっていない人も多いと思います。合説や学内セミナーで、いろんな企業の話を積極的に聞いてください。キーワードは「ワクワク」です。説明会でワクワクを感じる会社を探しましょう。これが成功への第一歩です。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、18面の広告特集「2017年新卒学生、企業エントリー開始/やってみよう就活!私たちも経験しました」です。この広告特集は朝日新聞社の広告局が企画したもので、就活生を応援する3人のインタビューが載っています。
 作家の朝井リョウさんは自分の就活を振り返り、最初の頃は面接で緊張して失敗を繰り返したため、面接ではスーツのポケットにレコーダーを忍ばせていたそうです。「後で録音を聞くことで次回への修正や、緊張していた自分の客観視もできる。そんなもう一人の自分を連れていくことで、本番は冷静になれました」と語りました。
 キャリアコンサルタントの坂本直文さんは徹底した企業研究が必要だと言います。必ず企業サイトのIR情報を見て、さらに「志望企業に関連する新聞記事を収集してスクラップ。そして社員に仕事内容を具体的に聞いておきましょう」とアドバイスしています。
 書道家の武田双雲さんは、就活で「ぜひワクワクしてほしい」と言います。「面接は評価される場というより、お互いに相性を見極め合う場。目指す企業の本当にいいところを見つけて、とことん相手を好きになる。面接ではその感動を伝えたらいい。本気の愛は伝わります」とエールを送っています。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 武田さんが語る「ワクワク」で就活に成功した先輩がいます。金融業界に内定した先輩男子は、説明会に通いながら志望業界を絞りました。
 「ワクワクする説明会とそうでない説明会がありました。ワクワクには2種類あって、一つ目は企業のもっている商品や事業への好奇心、潜在能力などに対するもの。二つ目はその企業の一員として10年後、20年後に活躍している自分を想像した際に感じるものです。二つの観点から考えて何か熱い思いがこみ上げてきた時に『ワクワクしているな』と捉えました」(「教えて!先輩」参照)
 
 サービス業界に内定した先輩女子は、説明会に通い詰めることで企業研究と自己分析が同時に進んだと言います。
 「ほとんどすべての業種約50社の説明会に参加しました。行くと、会社の好きなところと好きではないところを直感的に感じる。続けていくと働くうえで自分が譲れないものの優先順位がはっきりします。それこそが私にとっての『自己分析』です。説明会に足を運ぶと『社会人としての自分』がイメージできる。私にとっての『譲れないこと』は、どれだけその仕事をやりたいと思えるか、どれだけワクワクしながら『その会社でやりたいこと』がイメージできるかということでした」(「就活体験レポート」参照)
 多くの先輩が「たまたま説明を聞いた会社」に魅力を感じて入社しています。これぞ「縁」ですよね。少しでも気になる企業の説明会はどんどん聞きましょう。「ワクワク」を感じる会社がきっとあるはずです。

 ワクワク探しで志望企業が定まったら、坂本さんが言う「志望企業に関する新聞記事収集」をぜひやってみてください。ESに書くことや面接で語ることに説得力がぐっと増します。記事の探し方については、2015年9月8日の今日の朝刊「簡単!使える!ニュースで業界・企業研究」で詳しく書きました。就活へのニュース活用術については、私が書いた「最強の業界・企業研究ナビ2017」(朝日新聞出版、税込み1080円)もオススメです。

 最後に面接対策。朝井さんと同じように、自分の面接を録音して成功に結びつけた先輩がいます。大手製薬会社など5社に内定した先輩は、10社のインターンシップに申し込んだものの選考でほとんど落とされました。しかし、飲料メーカーの面接のとき先輩内定者に「面接を録音して聞き返すことで面接も改善できる」と聞き、録音を始めました。
 「話が長い、趣旨がずれることがある、今のエントリーシート(ES)ではここの部分について質問されることが多いなど、自らの面接を聞き直すことで、自分の欠点や面接時に質問されることを分析し、改善しました。その結果、秋のインターンシップでは面接に自信を持って臨むことができ、16社中9社に合格し、5社のインターンに参加できました」(「教えて!先輩」参照)
 選考本番の面接でも「毎回録音し、帰りの電車で反省会。ここが悪かったなと思った部分を付箋にメモし、貼っていくことで『この部分はよく聞かれるな』と分析し、対策を講じることもできました。最終的には付箋でエントリーシートが見えなくなりました」と成功体験を語っています(「就活体験レポート」参照)。

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