この連載ではエンジェル企業を見極めるにはOB・OG訪問などを通して、最後は「自分の目で確かめるのが肝心」と言い続けています。そうすると学生にこう質問されます。「OB・OG訪問はやらないといけないんですか」「どうやって訪問先を探すのですか」「行きたい企業のOB・OGがいない場合どうするんですか」の3点セットです。確かに、一口にOB・OG訪問といっても、そう簡単ではありません。そんな就活生、特に女子学生にうってつけのサイトを一つ紹介します。
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略歴
2015年03月05日
学生目線のバーチャルOG訪問で就活をウォーミングアップ! ♡Vol.26
いつも心にエンジェルを。
この連載ではエンジェル企業を見極めるにはOB・OG訪問などを通して、最後は「自分の目で確かめるのが肝心」と言い続けています。そうすると学生にこう質問されます。「OB・OG訪問はやらないといけないんですか」「どうやって訪問先を探すのですか」「行きたい企業のOB・OGがいない場合どうするんですか」の3点セットです。確かに、一口にOB・OG訪問といっても、そう簡単ではありません。そんな就活生、特に女子学生にうってつけのサイトを一つ紹介します。
この連載ではエンジェル企業を見極めるにはOB・OG訪問などを通して、最後は「自分の目で確かめるのが肝心」と言い続けています。そうすると学生にこう質問されます。「OB・OG訪問はやらないといけないんですか」「どうやって訪問先を探すのですか」「行きたい企業のOB・OGがいない場合どうするんですか」の3点セットです。確かに、一口にOB・OG訪問といっても、そう簡単ではありません。そんな就活生、特に女子学生にうってつけのサイトを一つ紹介します。
サイト名は「女子大生のためのWEBマガジン*ハナジョブ」。2008年、社会課題の解決を通して女子学生の想像力やリーダーシップを育むことを目的としてスタートしました。当初は「総合職を目指す女子大生向け」をうたっていましたが、いまは「あたらしい、わたしらしい働きかたを考える」をテーマに、社会で活躍する先輩女性たちのインタビュー「ワークスタイル」(左写真)や、就活を振り返る「就活レポ」などを掲載しています。
バリバリのキャリアウーマンから、子育て真っ最中のワーキングマザーまで、100社、100人以上の働く女性が登場します。どれも3~5分程度で読めるようにコンパクトにまとめられています。
バリバリのキャリアウーマンから、子育て真っ最中のワーキングマザーまで、100社、100人以上の働く女性が登場します。どれも3~5分程度で読めるようにコンパクトにまとめられています。
ハナジョブを運営する「NPO法人ハナラボ」代表理事の角(すみ)めぐみさん(右写真)は「ポイントは、女子学生自身が学生記者として取材相手を探し、交渉し、インタビューして記事を書いているということ。プロではなく、女子学生の目線で、OG訪問の延長のように話を聞いているからこそ、就活に役立つと思っています」と話します。
どの記事にも冒頭には必ず「この記事を読むのに必要な時間は約○分です。」の一行が……。長い文章を読み慣れていない学生に読んでもらうために工夫しています。
角さん自身が就活していたのは90年代初め、バブル崩壊直後です。雇用機会均等法が施行されて数年たち、総合職での求人も増えていましたが、通っていた女子大の同級生の多くは金融など大手企業の一般職として就職したそうです。角さん自身は、スキルを身につけたいとIT企業に専門職として就職、6年ほど勤め、その後はフリーのWEBデザイナーとして活動していました。
転機が訪れたのは30代半ばです。同級生たちと再会する機会がありました。すると、大手企業に就職した同級生のほとんどが結婚や出産を機に退社し、主婦になっていました。
どの記事にも冒頭には必ず「この記事を読むのに必要な時間は約○分です。」の一行が……。長い文章を読み慣れていない学生に読んでもらうために工夫しています。
角さん自身が就活していたのは90年代初め、バブル崩壊直後です。雇用機会均等法が施行されて数年たち、総合職での求人も増えていましたが、通っていた女子大の同級生の多くは金融など大手企業の一般職として就職したそうです。角さん自身は、スキルを身につけたいとIT企業に専門職として就職、6年ほど勤め、その後はフリーのWEBデザイナーとして活動していました。
転機が訪れたのは30代半ばです。同級生たちと再会する機会がありました。すると、大手企業に就職した同級生のほとんどが結婚や出産を機に退社し、主婦になっていました。
「私より優秀な人たちがどうして?」「もったいない」という気持ちを抑えきれず、当初は、会社を辞めて家庭に入った女性たちの社会復帰を手助けするようなビジネスを起業したいと思ったそうです。しかし、これから社会に出る学生にこそ「意識改革」をしてもらい、人生の選択の幅を広げてもらうほうが効果的なのでは、と思い、立ち上げたのが「ハナジョブ」です。その運営組織を「ハナジョブ*イノベーションラボ(略称ハナラボ)」と命名し、2012年にNPO法人化しました。
ハナラボで“修業”した学生記者は50人以上。3~4カ月で5回程度取材し、記者を卒業します。学生の変化は劇的で、人前で話すことが苦手だった学生も主体的に自分の考えを周囲に伝えられるようになるといいます。
「学生記者という活動だけでなく、自治体と協力して地域課題解決のプロジェクトも行っています。アイデアの提案にとどまらず、アイデアを実行するのも女子学生。地域のみなさんを巻き込みながら活動することで責任感や、人の役に立っているという実感を得られることで、ますます行動的になるんです」
ハナラボで“修業”した学生記者は50人以上。3~4カ月で5回程度取材し、記者を卒業します。学生の変化は劇的で、人前で話すことが苦手だった学生も主体的に自分の考えを周囲に伝えられるようになるといいます。
「学生記者という活動だけでなく、自治体と協力して地域課題解決のプロジェクトも行っています。アイデアの提案にとどまらず、アイデアを実行するのも女子学生。地域のみなさんを巻き込みながら活動することで責任感や、人の役に立っているという実感を得られることで、ますます行動的になるんです」
大きなものでは2013年度から、横浜市の大佛(おさらぎ)次郎記念館の活性化を担い、十数人の女子学生チームで、来館者数アップのための施策として、元町商店街のショップとのコラボや、レトロな会館を使ったウェディングイベントなど、女子学生ならではの視点で提案し、実行しています。
最近は、滋賀県の男女共同参画課と協力して、学生が30年後の自分をイメージしやすいような、「人生シミュレーションツール」を開発しました。その名も「未来クエスト@滋賀」。スマホのサイトです。
大学生からスタートし、就活、結婚相手選び、出産、そして夫の海外留学に「会社を辞めてついていく」「ついていかない」、解雇されたときの対応など、次々と二択の画面が出て来ます。いずれかを選ぶことで、自分がどんな価値観をもち、人生の優先順位の上位にあるのは何なのかを自然と気づけます。
このシナリオは滋賀県在住または在学の現役大学生たちが考えてつくったのですが、社会環境の変化も踏まえた内容になっているのが特徴です。
最近は、滋賀県の男女共同参画課と協力して、学生が30年後の自分をイメージしやすいような、「人生シミュレーションツール」を開発しました。その名も「未来クエスト@滋賀」。スマホのサイトです。
大学生からスタートし、就活、結婚相手選び、出産、そして夫の海外留学に「会社を辞めてついていく」「ついていかない」、解雇されたときの対応など、次々と二択の画面が出て来ます。いずれかを選ぶことで、自分がどんな価値観をもち、人生の優先順位の上位にあるのは何なのかを自然と気づけます。
このシナリオは滋賀県在住または在学の現役大学生たちが考えてつくったのですが、社会環境の変化も踏まえた内容になっているのが特徴です。
事務所の家賃、常勤スタッフの給料、取材やイベントの経費などなど、資金繰りは決して楽ではありません。WEB デザイナーとして得た収入を運営費にまわす、という自転車操業の時期もありました。立ち上げから7年目を迎え、2015年2月にサイトをリニューアルしたのですが、その費用約80万円も、趣旨に賛同してくれる人に出資してもらう「クラウドファンディング」で集めたといいます。
「共感力、発想力、柔軟性という女子の強みは、論理だけでは解けない複雑ないまの社会にぴったり。情報が少ない、野心がない、いまはまだぼんやりとしか未来を描けない、そんな女子学生にこそ、自信や自己肯定感を身につけてほしい、ハナラボがそのきっかけになれば、という思いでなんとか続けています」(角さん)
女子学生の数は1学年に30万人前後、約120万人程度といわれます。ハナラボは手上げ制、来る者拒まずで、さまざまな大学、学年を受け入れています。すでに就活が終わった4年生が、実社会に出る前に働く先輩女性たちとの接点を持ちたいと参加することもあります。
活動そのものに参加する余裕のない人も、とりあえずバーチャルOG訪問をして、就活の“本番”に備えてみたらどうでしょうか。
「共感力、発想力、柔軟性という女子の強みは、論理だけでは解けない複雑ないまの社会にぴったり。情報が少ない、野心がない、いまはまだぼんやりとしか未来を描けない、そんな女子学生にこそ、自信や自己肯定感を身につけてほしい、ハナラボがそのきっかけになれば、という思いでなんとか続けています」(角さん)
女子学生の数は1学年に30万人前後、約120万人程度といわれます。ハナラボは手上げ制、来る者拒まずで、さまざまな大学、学年を受け入れています。すでに就活が終わった4年生が、実社会に出る前に働く先輩女性たちとの接点を持ちたいと参加することもあります。
活動そのものに参加する余裕のない人も、とりあえずバーチャルOG訪問をして、就活の“本番”に備えてみたらどうでしょうか。
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