言葉マイスター ナカハラハラハラ 略歴

2014年09月22日

「手抜き」しないで「ら抜き」の勉強~その2

 前回に続き「ら抜き」の話です。
 今回は自分の使っている言葉が「ら抜き」なのかどうか、それを区別する方法を教えます。

 そもそも、「られる」が接続するのはどんな動詞なのか?
 答えを言ってしまうと「上一段活用」「下一段活用」「カ行変格活用」の動詞です。

「???」って感じですか。文法は中高生で習ってるはずですよね?
 失敬、ちょっと意地悪しました。逆転の発想をしましょう。 

 「れる」が接続する動詞は何か。これはシンプル。「五段活用」の動詞です。その未然形に「れる」がつきます。
 もっと分かりやすく言うと、「ア段の音」につくのが「れる」です。

 ・読む → 読まれる(「ま」+れる)
 ・書く → 書かれる(「か」+れる)

 つまり「られる」が接続するのはア段「以外の」音です。
 ア段ではない時に使う「られる」で、「ら抜き」が起きやすい、ということですね。
 
 ここまで読んで嫌になった人、いますか?
 そんな人にとっておきの解決策を教えましょう。

 簡単です。「れる」「られる」を使わない。

 見る → 見ることが出来る
 読む → 読むことが出来る

 長くなるのは難点ですが、正しくない日本語を使うよりはいい。
 更に、「ら抜きかそうでないか」に頭を悩まして肝心の中身が薄くなる心配もない。

 時にはこういった割り切りも必要です(本当はこれを言いたいために書いていたのかも……)。

【おまけ】
 前回に続き、自分のiTunesをあさって見ました。
 あるもんですねぇ。「ら抜き」の歌。

 SMAP「夜空ノムコウ」(1998)
 ♪あれからぼくたちは 何かを信じてこれたかなぁ

 ちなみに筆者は作曲者の川村結花さんのカバー版が好きです(どうでもいい)。

 サザンオールスターズ「C調言葉に御用心」(1979)
 ♪照らう元気もありゃしもないのに
 ♪相当クールでいれるのも妙ね

 30年以上前の歌にもあるのが驚きですね。
 まあ桑田さんの場合は、言葉の語呂合わせや韻こそが最大の魅力なので、これは「あえて」なのかな、と思いますが。

 あなたの好きな歌にも「ら抜き」があるかもしれません。
 よかったら探してみて下さい。

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