2024年11月18日

兵庫県で前知事当選、SNSが選挙に与える影響大きく【週間ニュースまとめ11月11日~17日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 兵庫県知事選で、前知事の斎藤元彦氏が再選されました。斎藤氏はパワハラ疑惑などで内部告発され、県議会議員全員の賛成で不信任決議が成立し、失職して出直し選挙に臨んでいました。当初、当選は難しいという見方が大勢でしたが、選挙期間中に急速に支持が盛り上がり、当選しました。支持の盛り上がりに大きな役割を果したのがSNSでした。問題視されたパワハラ疑惑などを否定し、これまでの県政の実績を評価し、ライバル候補に不利になる情報を流すことなどがあったと報じられています。それによって斎藤氏への見方を変えた県民は少なくなかったようです。

 最近の選挙では、SNSが大きな役割を果しています。今夏の東京都知事選では、東京では無名に近かった石丸伸二氏がSNSを活用して2位に入る大健闘をみせました。アメリカの大統領選では、当選したトランプ氏の陣営にXの経営者であるイーロン・マスク氏がつき、SNSの活用で優位に立ったといわれます。テレビなどの既存のメディアとの接触が少ない若年層などはSNSで多くの情報を得ています。ただ、SNSに流れる情報には真偽不明のものも少なくありません。選挙という民主主義の基盤を守るために、「選挙とSNS」については、これから議論すべき大きなテーマだと思います。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・当選を確実にし、支援者らに一礼する斎藤元彦氏=2024年11月17日/朝日新聞社)

【政治】政治改革へ「年内にも法制上の措置」 第2次石破内閣が発足
(11/11.Mon)

 自民党の石破茂総裁は11日召集の特別国会で、30年ぶりの決選投票を経て第103代首相に選出され、自民、公明両党の連立による第2次石破内閣を発足させた。石破氏は同日夜の記者会見で、使途公開の義務のない政策活動費の廃止などの政治改革について「年内にも必要な法制上の措置を可能とするべく努力する」と強調し、国会対応での協力を野党に求めた。だが、協議の先行きは見通せず、少数与党による厳しい政権運営は避けられない。

【社会】一人暮らし高齢者世帯が増加、2050年は32道府県で20%超に(11/12.Tue)

 一人暮らしをする65歳以上の高齢世帯の割合は増え続け、2050年に32道府県で20%を超える見通しとなった。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が12日、都道府県別の世帯数の将来推計を公表した。大都市圏で大きく増えることから、医療や介護サービスなどの体制整備が課題だ。世帯主が65歳以上の単独世帯は、2050年に1083万9千世帯(2020年比46.9%増)。全ての世帯に占める割合は、2020年時点は全国で13.2%で、20%超の都道府県はゼロだが、2050年時点では32道府県まで上昇する。最も高いのが高知県(27.0%)で、徳島県(25.3%)、愛媛県(24.9%)と続き、四国地方で特に高くなる。

【労働】テレワークにもフレックス制 多様化する働き方、労働法の見直し続々(11/12.Tue)

 多様化する働き方に対応するため、労働基準法の改正などを検討してきた厚生労働省の有識者研究会が12日、最終的な報告書の骨子にあたる「議論のたたき台」を示した。14日以上の連続勤務の禁止やテレワークに適用できる「フレックスタイム制」の導入など、労働時間法制や労使関係をめぐる制度の見直しを幅広く求めた。この日の「労働基準関係法制研究会」で示された報告書の骨子は、労働時間法制の見直し▽労使対話のあり方▽労基法が保護する「労働者」の判断基準▽労基法の適用単位である「事業場」の4分野で構成された。

【科学】敦賀原発2号機の再稼働、規制委が不許可を決定 活断層否定できず(11/13.Wed)

 原子力規制委員会は13日、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)について、直下の活断層が否定できないとして、新規制基準に適合しないとする審査書を決定した。再稼働に向けた原電の申請は正式に不許可になった。新規制基準では、約12万~13万年前以降に活動した可能性が否定できない断層を活断層とみなし、その上で原子炉などの重要施設を運転することを認めていない。敦賀2号機は、10年以上前から原子炉の直下に活断層がある可能性が指摘されてきた。今回の審査でも、原子炉建屋の直下を通る断層が、活断層かどうかが最大の焦点となった。

【政治】兵庫県知事選、斎藤元彦氏が再選 議会や職員と「謙虚に丁寧にやる」(11/17.Sun)

 兵庫県知事選は17日に投開票され、失職して出直し選に臨んだ前知事の斎藤元彦氏(47)が、前同県尼崎市長の稲村和美氏(52)らを破り再選を確実にした。斎藤氏は自身のパワハラ疑惑などを指摘する内部告発への対応をめぐり、県議会で不信任決議を可決されて失職。出直しとなった選挙戦では、自身の対応の正当性を主張していた。投票率は55・65%(前回41・10%)。総務省によると、戦後、不信任決議が可決され出直し選で再選した知事は、2002年の長野県知事選の田中康夫氏以来2人目となる。今後、一連の問題で混乱した県政を再建できるかが問われる。

◆朝日新聞デジタルのベーシック会員(月額980円)になれば毎月50本の記事を読むことができ、スマホでも検索できます。スタンダード会員(月1980円)なら記事数無制限、「MYキーワード」登録で関連記事を見逃しません。大事な記事をとっておくスクラップ機能もあります。お申し込みはこちらから

アーカイブ

テーマ別

月別