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東京海上日動火災保険】特に気になるのは学生がありのままの自分を話してくれず、合うかどうかの判断がつかないケースが増えていることです。自然体で面接をするのではなく、日ごろ着ない鎧(よろい)を着たり、帽子をかぶったりして、本人じゃない姿を装って話しているケースです。
うちの会社と合わないという判断で残念な結果になった学生より、自分のことを語ってくれずに残念な結果になった学生が圧倒的に多い。面接ではその場で考えたり、思い出したりしてもらうんですが、それができず、質問に合わないのに準備してきた答えをかたくなに繰り返す学生です。「いや、こういう風に考える人もいるよね」と自然な形で聞くんですが、こう答えなきゃいけない、何かを試されているんだ、みたいな心境で答える学生は、残念な結果になってしまいます。
素を見せずに身構えていると、本当はどんな人か判断できないから、落とさざるを得ないということです。実にバカバカしいですよね。企業も素を見るためにいろいろ工夫しています。
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日鉄物産】TPO(時間や場所にふさわしい対応)はしっかりしてもらいたいですが、自分を就活用に取り繕い内定だけを目指す、つまり、その先の「働く」ことを忘れている人がいます。そうではなく、素直にありのままで、納得いかなければ面接でも「それは違うと思います」と言ってくれる学生のほうがいい。僕は、取り繕って鎧を着た人が面接に来ると、まずそれをはがせるような(その人の素が見られるような)質問をしていきます。「○○をしました」と言ったら、「どうしてやろうと思ったの?」「いつも○○をしているの?」とその人の本質にアプローチする質問をして、素に近い状態を探ります 。「本当はこういう方じゃないのかな?」という予想を立て、質問を通じて仮説検証をしていくこともあります。
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オリエンタルランド】これまで長時間の個人面接で学生の「素」を見ようとしてきましたが、面接ではしっかり話せたのに、入社して研修や仕事が始まると意外と行動できない人がいました。そこで、最終面接の前段階で終日のグループワークをして学生の行動を見ることにしました。テーマはオリエンタルランドの理解を促すもので、グループごとに発表してもらい、そのプロセスを評価します。午前10時から午後5時まで1日がかりです。終日グループワークをすると、普通の面接では分からない面が見られます。1次面接ですごく評価が高くて「内定間違いなし」と思った学生が終日グループワークでは全然話せなかったり行動できなかったりしたため、残念ながら不合格にしたこともあります。1日観察しても動けないということは、優秀だけど行動が伴わないということだと思います。