2013年10月25日

女子が働きやすい会社の探し方

テーマ:就活

ニュースのポイント

 女子学生のみなさん、結婚、出産しても働き続けたいですか。専業主婦になりたいですか。一人ひとりの生き方の選択ですが、就活では働き続けやすい会社を選びたいものです。仕事と家庭を両立している先輩はたくさんいます。先輩の話を聞いて、そんな会社を探してください。男性にとってもメリットがありそうです。

 今日取り上げるのは、生活面(29面)の「女子のキャリア考えよう/仕事・出産…学生に先輩が『本音』」です。
 記事の内容は――女子大学生に将来の働き方を考えてもらおうとNPOや政府が動き出している。社会に出る前から、結婚や出産後も働き続けることをイメージしてもらう狙いだ。NPOなどが主催した「未来インターンプロジェクトは、漠然と「出産後は仕事を辞めるもの」と思っている学生が多い中、「いろんな情報を得て未来を選んでほしい」と企画された。「出産退職後に再就職して正社員になれるのは4人に1人」「正社員で定年まで勤めた場合と,出産退職してパートやアルバイトで働いた場合の生涯賃金には2億円前後の差がある」との説明に参加学生たちは驚いていた。政府の調査では、若い女性の専業主婦志向が高まっているが、ジャーナリストの白河桃子さんは「背景には(仕事と家庭を)両立できない働き方がある」と分析し、「ライフイベントに応じて働き方を変えながら細く長く働き続けるのが堅実」と助言する。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 働き続けやすい会社かどうかは、OB・OG訪問などで社員から直接話を聞くのが一番ですが、こうした企業を応援している政府の取り組みも参考になります。記事には、経済産業省が始めた「ダイバーシティ経営企業100選」が紹介されています。ダイバーシティ(ダイバーシティーとも)は、性別、国籍、年齢など多様な人材を活用する考え方。グローバル化が進む中で成長を確保し生き残るためには、優秀な人材が欠かせません。一方で少子化が進むので、女性や外国人、高齢者など、多様な人材を積極的に登用するダイバーシティーへの取り組みは、企業が成長するための条件ともいえます。とくに女性が働き続けるためには、出産、育児といったライフイベントに応じて、産休、育休、復職、短時間勤務などきめ細かな対応が必要です。「100選」は3年ほどかけて選ぶもので、2012年度には43社が選ばれ半数以上が中小企業でした。社名や各社の具体的な取り組みについては、下記の経産省ホームページから100選の「ベストプラクティス集」を探してください。

 経産省の「ダイバーシティ推進」施策には、もう一つ「なでしこ銘柄」があります。東京証券取引所と共同で、女性が働き続けるための環境整備を含め、女性の活用を積極的に進めている上場企業を選定しました。こちらは各業種1社ずつ、上場企業なので大手ばかり。17社なので社名だけ紹介します。マルハニチロホールディングス、積水ハウス、アサヒグループホールディングス、東レ、花王、住友ゴム工業、旭硝子、大同特殊鋼、住友金属鉱山、ダイキン工業、日産自動車、ニコン、東京急行電鉄、KDDI、豊田通商、ファーストリテイリング、三井住友フィナンシャルグループ――詳しくは下記ホームページでチェックしてください。

 男性にとってはどうなのでしょう。ダイバーシティーは社員のワークライフバランスを大切にするということですから、「仕事と生活を両立しやすい会社」という傾向はありそうです。また、「多様な人材を生かすマネジメント力」や「環境変化への適応力」を培うため、成長力がある将来性が高い企業とも言えるかもしれません。

 朝日新聞社も「ダイバーシティー・プロジェクト」の一環として、12月15日(日)に東京・有楽町で「女子大学生キャリアセミナー『未来に続く生き方・働き方』」を開きます。理系・文系を問わず、様々なジャンルの企業の一線で活躍する女性をパネリストに招き、「今の会社を選んだ理由」「仕事を通じて得られるもの」「結婚・出産・育児などとの両立のコツ」など、経験をふまえて語ってもらいます。明日26日朝刊の第3社会面に参加者募集のお知らせを掲載する予定です。参加無料です。申し込みをお待ちしています。詳細は下記ホームページをご覧ください。

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