2024年07月24日

就活早くはじめるのもしゃくだが やらずに批判もしたくない【26卒学生の就活ルポ5】

テーマ:学生の就活ルポ

 夏に向け加速している2026年卒学生の就職活動を適宜、「就活ニュースペーパー」で紹介するこのコーナー。今回は、地方女子大でデザインを学ぶアスカさんと、同じく地方の私立大で経済系学部に所属する女子大生のイオさんです。アスカさんははやく就活をスタートさせる昨今の風潮に疑問をもっているそうですが、それでもインターンシップに参加するなど就活ははじめています。就活はたくさん大人の話を聞けるいい機会ともとらえています。(編集部・福井洋平)
(写真はPIXTA)

【地方女子大 デザイン系学部 アスカさん】

■オンラインで温度感を伝えるのは難しい
 大学でデザイン系の学部にいて、ものづくりにかかわる仕事がしたいと考えています。家庭用品の大手小売業が1、2回生対象にやっている早期オープンカンパニーにオンラインで参加しました。自分の将来について考えるグループディスカッション(GD)でしたが、なんか前のめりな学生が多くてちょっとつらかったです。できないのにファシリテーターやろうとする人がいたり……。あと、オンラインで人に感情や温度感を伝える技術がない人も多いな、と感じました。オンラインでしゃべることに慣れていないと難しいんですよね。その会社のオープンカンパニーはその後も何回か参加しました。長期のインターンシップにも申し込もうと思って、ESの準備をしています。

■就活はやく進めるのは意味がないが……
 自分は、学生がはやく就活を始めるのは意味がないと思っているんです。大学に入ったのは勉強するためで、入学するなり就活ありきで動くのがしゃくだと思っています。ただある学外の先輩にインターンシップは早く始めないと痛い目にあうと言われて、就活を知らずに否定するのも違うと感じたのでエントリーをしました。ものづくりがしたいという自分の希望にはあっているので、その会社で働くことが第一希望です。ただ、別の就活サイトにも興味があって登録していて、サイトの主催者からリサーチ系の企業も進められたので、その企業のインターンシップにもエントリーしています。また、スカウトアプリも入れていて、スカウトをいただけた会社にも積極的に話を聞きに行こうと思っています。就活自体は、大人の話をたくさん聞けるから面白いんですよね。

 ほかに、デザイン系の事務所からもインターンシップに誘われています。夏は教職をとる関係でスケジュールが忙しく、あまりたくさんインターンシップは入れられないと考えています。

【地方私立大 経済学部3年 イオさん(女性)】

■誰かに言われて働くより自分で考えて働きたい
 今年の4月ごろから就活をはじめました。いまは金融業界を志望していますが、公務員(中央官庁)やコンサル系、マスコミなども検討しています。まだ夏のインターンシップは決まっていませんが、メガバンク2行と大手監査法人についてはエントリーシート(ES)を出したりウェブテストを受けたりしています。中央官庁のインターンシップも参加を検討しています。ウェブテストは対策したほうがいいのかな、とも考えています。何社か受けていると、同じような問題が出てくることに気づきまして。ほかの業界はまだチェックしていないです。

 大学の講座の一環で、大手生保会社のオープンカンパニーにも参加しました。上京して、大学OBの社員と懇談したり様々な部門の様子を見学したりしました。保険商品を開発している部署などいろいろな部署があることがわかって、以前よりも業界に対する興味が出てきました。

 文章を書くことが好きで、学外のコンテストなどにも応募し、学生同士で考えを深め合うワークショップなどにも参加してきました。まだどういう仕事をしたいか具体的なイメージはないんですが、どこの企業に入るにしても総合職を希望しています。誰かに言われて働くよりは、自分で考えて働く仕事につきたいです。

 みなさん何社くらいインターンシップを受けるのか、気になっています。ゼミの先生には20社くらい受けた方がいいと言われているのですが、日程が重なることもあって、他の人の状況が気になります。

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