2013年09月26日

注意! 君のFBが採用担当者に見られている?

テーマ:社会

ニュースのポイント

 「復興は不要」と書き込んだ匿名ブログの筆者が経済産業省のキャリア官僚だとわかり、騒ぎになっています。対岸の火事ではありません。いま就活で、フェイスブック(FB)、ツイッターなどのソーシャルメディアを使った「ソー活」が当たり前になっているからです。私的な書き込みにも注意が必要です。

 今日取り上げるのは、社会面(38面)の「『復興は不要 もともと過疎』/経産キャリア ブログ騒動/2011年に匿名書き込み→仕事記述で身元ばれる」です。
 記事の内容は――「復興は不要だと正論を言わない政治家は死ねばいい」。2年前、匿名ブログに書き込まれた一文がインターネット上に広まり問題になっている。閲覧者らが身元を割り出し、筆者が経産省のキャリア男性官僚(51)とばれたためだ。事態をつかんだ経産省も「遺憾」として処分を検討し始めた。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 記事はキャリア官僚によるとんでもない例ですが、これから就活に取り組むみなさんにとっても、ひとごとではありません。今春の採用面接で、「あなたのフェイスブックページ見ましたよ」と言われ、その内容について質問されたり、書き込みをもとに「一昨日は飲み会に行ったんだね」と言われたりした学生がいます。ツイッターは匿名でも利用できますが、FBは実名登録が原則なので、企業の採用担当者が選考を受ける学生の個人ページを事前にチェックするケースが増えているようです。

 就活生にとってFBは、就活仲間づくりや、企業の情報集めにメリットがある一方、うかつな書き込みをすると、採用担当者に見せるつもりではなかった情報も見られてしまう可能性があるのです。FB上に採用ページを開設した企業は2013年卒採用の約1400社から、14年卒向けでは約3000社に倍増しました(「ソーシャルリクルーティング」調べ)。朝日新聞社も開設しています。就活イベントで話した企業の採用担当者からFBの「友達」申請が来ることもあります。本気で志望している会社であれば、断りにくいですよね。

 とすると、普段からFBなどの書き込みには注意しておくべきです。基本は、「人に見られて恥ずかしいこと」「誰かの悪口」「社会的に問題になること」「バイト先などで知った個人情報や企業秘密」などは書き込まない、友人、知人に関する情報や写真を勝手にアップしないこと。他人からのタグ付けにも注意しましょう。要するに、世間の常識に反することは書かないことです。必要に応じて公開範囲を「友人のみ」などに制限することはできますが、友人がコピーして流す可能性もあるし、設定ミスもあり得ます。今日の記事のように、匿名の書き込みでも、過去の投稿や自己紹介から個人が特定される可能性があります。すでにネット上に流れた情報は消せませんが、少なくともこれからは、私的な書き込みにも注意を払ってください。

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