2023年02月27日

「ウクライナの平和」求める決議も…戦争終えるのは難しい【週間ニュースまとめ2月20日~26日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 ロシアのウクライナ侵攻開始から1年がたちました。その直前にはいろいろな動きがありました。バイデン大統領がウクライナの首都キーウに入り、ゼレンスキー大統領と会談したり、国連総会では「ウクライナの平和」を求める決議が7割を超す国の賛成で採択されたりしました。一方、ロシアのプーチン大統領は侵攻を正当化する主張を繰り返しています。停戦への道筋はまったく見えず、戦闘がより激しくなる見通しさえ出ています。長期化すると、ロシアによる核兵器の使用の可能性が高まりますし、第3次世界大戦の可能性さえ出てきます。「戦争は始めるのは簡単だが、終えるのは難しい」と言われます。戦争を始めた為政者は、負けを認めると自分の地位を失い、命さえも失うことになりかねないからです。国民も正しい情報が与えられなかったり、払った犠牲を無駄にしたくないという気持ちが働いたりして、戦い続けることを望みがちです。太平洋戦争を始めた日本も国が亡びる寸前までやめようとしませんでした。つくづく「戦争を始めてはいけない」と思います。 (ジャーナリスト・一色清)

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(写真・国連総会は緊急特別会合でウクライナの平和を求める決議案を141カ国の賛成で採択した=2月23日、米ニューヨーク)

【社会】シャンシャン上野動物園を出発 ちょっと寝坊も「問題なし」 中国へ(2/21.Tue)

 上野動物園(東京都台東区)で生まれ育った ジャイアントパンダ「シャンシャン」(メス5歳)が21日、中国に向けて出発した。今後は中国・四川省にある施設で過ごす予定。絶滅の危機にあるパンダの保全に向け、中国でパートナーを見つけて繁殖を目指す。シャンシャンは2017年6月、繁殖研究目的で中国から借りた父親のリーリーと母親のシンシンの間に生まれた。両親の所有権が中国で、その子のシャンシャンも東京都と中国側の協定で返還が約束されていた。新型コロナの感染状況による5度の延期を経て、今回の返還が決まった。
 中国へ戻るジャイアントパンダの永明(エイメイ)(30歳)と双子の娘「桜浜(オウヒン)」「桃浜(トウヒン)」(ともに8歳)の3頭が22日、すみ慣れた和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドを出発した。3頭は同日夜、関西空港(大阪府)から、チャーター便で中国に旅立った。(2/22.Wed)

【経済】気球で「丸い地球」眺める旅行、初飛行客募集 札幌のスタートアップ(2/21.Tue)

 気球に乗って高度約25キロの成層圏から「丸い地球」を眺める遊覧旅行が早ければ年内に実現する見通しになった。気球での「宇宙旅行」開発をめざすスタートアップ「岩谷(いわや)技研」(札幌市)が21日、客が乗るキャビンを公開し、乗客の募集を始めた。無重力状態にはならず、訓練がいらない気軽さが売りだ。遊覧旅行に使う気球は高さ41メートルで、旅行客は2人乗りキャビンに乗る。2時間かけて上昇し、1時間の遊覧飛行を楽しんだ後、海に着水する。今回は乗客5人とパイロットを募集し、年内にも「第1陣」のフライトを実現させる計画だ。料金は1人約2400万円。岩谷圭介社長(36)は「将来的には100万円台をめざせる」と話す。北海道が発着の拠点になる見込みだ。

【国際】ウクライナの平和求める決議、141カ国が賛成 国連総会が採択 (2/23.Thu)

 193カ国で構成される国連総会 は23日、ロシア軍に「即時、完全かつ無条件の撤退」を要求し、「ウクライナでの包括的、公正かつ永続的な平和」の必要性を強調する決議案を141カ国の賛成で採択した。反対はロシアなど7カ国。決議に法的拘束力はないが、ウクライナ侵攻から1年が迫る中、国際社会の中でロシアの孤立を浮き彫りにすることに成功した。決議案は日本や米国など50カ国以上が共同提案国として名を連ねた。採決でロシアの他に反対したのは、ベラルーシ北朝鮮エリトリアマリニカラグアシリア中国インドイラン南アフリカなど32カ国は棄権票を投じ、13カ国は投票しなかった。
 バイデン米大統領は20日、ウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。ロシアによる侵攻から1年の節目を前に、ウクライナへの電撃訪問を実現し、今後に向けた支援継続の姿勢を強く打ち出した。侵攻後、バイデン氏がウクライナを訪問するのは初めて。会談後の記者会見で、バイデン氏は5億ドル(約670億円)規模の新たな軍事支援として、砲弾や対戦車兵器などを提供すると発表した。(2/20.Mon)
ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ侵攻1年を前に上下両院に対する年次教書演説を行い、米国が履行の義務を果たしていないなどとして、米ロ間の「新戦略兵器削減条約」(新START)の履行停止を表明した。「我が国の安全を確保するため決断した」などと侵攻を正当化する従来の主張を繰り返し、停戦への道筋は見えない状況だ。(2/21.Tue)

【経済】「賃上げの環境つくる」 日銀総裁候補の植田和男氏、国会で所信(2/24.Fri)

 日本銀行の次期総裁候補として政府が提示した経済学者の植田和男氏(71)に対し、衆院議院運営委員会は24日、所信聴取をした。植田氏は所信で、「現在の日銀の金融政策は適切。緩和を継続して経済を支え、企業が賃上げをできる環境を続ける必要がある」と述べた。植田氏は冒頭、黒田東彦(はるひこ)総裁のもとで10年間続いた現在の大規模金融緩和について、「様々な副作用が生じているが、経済、物価情勢を踏まえると、2%の物価安定の目標の実現にとって必要」とし、今後も金融緩和を続けることが適切だとした。今後の金融政策運営については「政府と密接に連携しながら、経済、物価情勢に応じて適切な政策を行い、構造的に賃金があがる状況を作る」と説明。「積年の課題である物価安定の達成というミッションの総仕上げを行う5年間としたい」と述べた。

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【経済】1月の消費者物価4.2%上昇 第2次石油危機以来の伸び (2/24.Fri)

 1月の消費者物価指数(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品をのぞいた総合指数が104.3で、前年同月より4.2%上がった。食料やエネルギー価格の上昇が続き、上昇率は第2次石油危機のあった1981年9月以来、41年4カ月ぶりの高い水準となった。物価の上昇率は、この1月がピークで今後は下がっていくとの見方が多い。総務省が24日、発表した。上昇は17カ月連続で、日本銀行が物価安定目標として掲げる2%を超えるのは10カ月連続。ウクライナ危機後の資源高などを受け、調査対象品目の約8割が上がった。

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