2013年08月21日

高校の部活、打ち込んだ経験をESに生かせ!

テーマ:就活

ニュースのポイント

 高校時代、部活動に打ち込んだ人は多いと思います。甲子園を沸かせている高校野球をはじめとした運動部だけでなく、演劇、音楽、書道、写真、囲碁・将棋、弁論、図書委員などなど……文化系の活動も素晴らしい経験です。がむしゃらに取り組んだ日々があなたを成長させたはず。高校総文祭の記事で、熱かった日々を思い出し、来るべき就活に備えてください。

 今日取り上げるのは、20、21面の「この夏 永遠の宝物」、22面の「松井秀喜さんトークイベント/すべての球児たちへ」です。
 記事の内容は――第37回全国高等学校総合文化祭「長崎しおかぜ総文祭」が8月4日まで長崎県で開かれた。演劇や書道、写真など24部門に加え、総合開会式、パレードに計約2万2000人が参加。作品を発表し、成果を競い、仲間と交流した。
 プロ野球の巨人や大リーグのヤンキースで活躍した松井秀喜さん(39)がトークイベント「甲子園は永遠に」で、甲子園など高校野球への思いを語った。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 就活力向上をめざす「朝日学生キャリア塾」でエントリーシート(ES)の指導をしていると、「私、特別な経験なんて何もしていないんです。ESでアピールできることがありません。どうしたらいいでしょう」と悩む学生が多くいます。総文祭の記事には全国トップレベルの高校生たちの取り組みが紹介されています。総文祭出場や全国○位は立派なアピールポイントです。でも、そんな特別な経験でなくて構いません。高校で部活動や委員会活動に打ち込んだ経験は多くの人が持っているでしょう。そこから、必ず何かを学び、成長したはずです。思い起こしてください。きっと、あなたをアピールする材料になるはずです。松井さんは「我々の高校の目標は甲子園ですが、大事なのは高校野球を3年間やって、そこで学んだことをどう生かしていくか、ということだと思います」と語りました。

 ただ、「頑張りました」「懸命に取り組みました」という表面的な言葉だけでは何も伝わりません。あなたがどんな役回りを果たしたのかを、具体的なエピソードを交えて書くことが大切です。採用担当者が知りたいのは、失敗や挫折から何を考え、どう動き、そこから何を学んだか。いいことだけ書こうとしがちですが、その過程にあなたらしさが出ます。「失敗」「つらかったこと」を問う質問だけでなく、「学生時代に頑張ったこと」「一番成長できたこと」などプラス面を問う質問に対しても、この観点を忘れないでください。仕事に失敗はつきものですし、挫折することも、逆境に陥ることもあります。企業にとっては、あなたがそんなときにどう対応する人物なのかを知る手がかりなのです。

 松井さんも、失敗、挫折について語っています。1年生の北信越大会で敗れ、翌春の選抜大会出場を逃した経験を挙げ、「僕が打てずに負けた試合。責任を感じましたが、それがエネルギーになった。もう1回気持ちを入れ替えて練習に取り組もう、と思いました」。松井さんのこの経験をESにするなら、チームでの役割、どう責任を感じ、どのように気持ちを入れ替え、どんな練習に取り組んだのかを、場面を交えて具体的に盛り込みます。間違いなく読み手に響くESになるでしょう。

 いま大学での研究や部活動、サークル活動などに打ち込んでいる人も多いでしょう。その一つひとつの経験があなたの武器になります。充実した学生生活こそ成功への道。就活を頭の片隅に入れながら、日々取り組むことが大切です。

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