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いよいよ3月1日、2022年卒生の就活が本格的に解禁になります。新型コロナの影響で、2年前までの「売り手市場」は消え、航空会社や旅行会社は新卒採用を見送り、対面での説明会や面接は限られ、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)に書けるような活動もできず……と踏んだり蹴ったりですね。でも、条件はみんな同じ。嘆いてばかりいても始まりません。今できることをやって前に進みましょう。スタートダッシュにやるべきことをまとめました。(編集長・木之本敬介)
(写真は、第一生命グループが2月24日に開いたVRを活用した就活イベント。学生はアバターで参加した。オンラインをリアルに近づけて、社員と学生の交流を狙った=画面のスクリーンショット)
(写真は、第一生命グループが2月24日に開いたVRを活用した就活イベント。学生はアバターで参加した。オンラインをリアルに近づけて、社員と学生の交流を狙った=画面のスクリーンショット)
今年はリアル説明会もたくさん
「就活解禁」は政府がすべての企業に呼びかけている就活ルールで、3月1日から募集要項など企業の採用情報を公表し、会社説明会を開くことができる――というものです。同時に、プレエントリーが始まり、エントリーシート(ES)の締め切り日も発表されます。ルールは形骸化しているのですでに選考を始めたり、内々定を出したりしている企業もありますが、それでも多くの企業の採用がこの日に一斉にスタートします。就活生のみなさんがやるべきことは、まずは興味のある企業にできるだけ多くプレエントリーすることです。プレエントリーすると企業から説明会の案内などが届きます。オンラインによるWEB説明会が多いと思います。移動時間なしで1日に数社参加できます。積極的に申し込みましょう。大学のキャリアセンター主催の合同企業説明会(合説)も活用してください。ただ、ほとんどがオンラインです。一方、昨年は軒並み中止になった学外の合説は、1年経ってコロナ対策をしっかり取ったうえでリアルの対面形式で開かれるようになりました。会社を体感できますし、会社との偶然の出会いも期待できます。あさがくナビの「就職博」など対面の説明会と、WEB説明会、両方のいいとこ取りをしてください。
(写真は、感染対策を徹底して開いたあさがくナビのイベント)
選考は早期化
ES提出の締め切りは4月や5月とする企業や、締め切りを複数回設けるところもあります。ただ、年々締め切りが早まる傾向があり、3月中、あるいは3月の中旬に締め切る会社が増えています。早めに着手してください。この1年間、コロナ禍で満足な学生生活が送れなかったため、「ガクチカに書くことがない!」との悩む学生の声をよく聞きます。ぜひ以下の編集長動画をご覧ください。
●就活のポイント講座「コロナ下の就活解禁! ESのガクチカどうする?」(編集長動画)《前編》
●同《後編》
さらに、政府の就活ルールでは面接などの選考解禁は「6月1日」ですが、強制力がないこともあり、本当に守る企業は少数派です。ピークは4~5月だと考えてください。ESによる書類選考と適性検査を経て、3月中に面接を始める会社もあります。選考のスケジュールは、業界・企業によってまちまちですから、臨機応変に対応しましょう。
(写真は、あさがくナビのイベント。全員がマスク着用、座席の間隔も空けて開かれた)
人気の航空・旅行が採用見送り
日本航空(JAL)は2月25日、2022年度入社の新卒採用を、パイロットなど一部をのぞいて見送ると発表しました。ANAホールディングスのほか、旅行業界でもJTB、近畿日本ツーリストが同様の発表をしています。いずれも新型コロナの直撃を受けた業界で、各社とも巨額の赤字に陥っているためです。ANAもJALも、客室乗務員(CA)ら多くの社員をコールセンターや接客対応が多い業界、自治体などに出向させて、なんとか雇用を維持しようとしている状況で新卒を採用する余裕がないわけです。航空も旅行も人気業界ですから、落胆している人も多いと思います。でも、ここは切り替えるしかありません。接客なら小売り、グローバルなら商社やメーカーなど、自分の軸をいかせる他の業界に目を向けましょう。ITや物流、食品など、コロナ禍で伸びている業界もお勧めです。今や日本でも転職が当たり前になりました。航空や旅行業界もコロナが終息して需要が回復すれば中途採用を増やすはず。再挑戦のチャンスもあるでしょう。そのとき、たとえばITや物流など他業界での経験は、航空・旅行業界でもきっといきます。
(写真は、出向先で電話応対をする客室乗務員ら=2020年12月18日、東京都豊島区のテレコメディア本社)
プレエントリーは簡単!
「売り手市場」のときには、ESを提出した企業はひと桁という学生も多くいました。でも、今年はそう甘くありません。6月になって、「気づいたら持ち駒ゼロ」なんてことにもなりかねません。まずは「プレエントリー50社超」を目指してください。50社のESを書くのは大変ですが、プレエントリーは簡単です。視野を広げて、自分の可能性も広げましょう。その中から、説明会や面接の過程で、自分に合う企業、合わない企業がきっと見えてきますよ。
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