ニュースのポイント
参院選が公示されました。今回は投票率も注目されています。昨年の衆院選は59.32%で戦後最低、6月の東京都議選は43.50%で過去2番目の低さとなり、低投票率が続いているからです。有権者の半分が投票に行かないのはなぜか。朝日新聞デジタルに「#投票する?」と題し、投稿マップを設けました。まずはこの特集ページをのぞいてみてください。
今日取り上げるのは、社会面(39面)の「2013参院選#投票する?/投票しないのですか?/ネットの意見投稿から探る」です。3人の意見表明の概略は――。
◇署名サイト日本代表・ハリス鈴木絵美さん(29):米大統領選オバマ陣営スタッフを経験。人を動かすのに必要なのは動けば変わるというシステムへの信頼です。日本の政治にはそこが欠けているのかも。選挙で変化の実感が得られるなら、多くの人が投票するでしょう。
◇哲学者・國分功一郎さん(39):投票に行く気にならない、面倒臭い気持ちはわかるが、他人が決めたことを追認するのが嫌なら投票に行くしかない。ただ、投票率向上を目的にするのは本末転倒。重要なのは、一人ひとりが自分で考えて、いいと思う候補者を選ぶこと。
◇コラムニスト・小田嶋隆さん(56):初めて投票したのは昨年の衆院選。政治に無関心なのではなく投票したい候補者がいない。政治に不信感があるし自分の一票で良くなると思えない。今回は僕にとって重要なテーマの憲法が争点の一つだから投票する。しょうがないけどやる。便所掃除みたいなもの。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)
就活アドバイス
下のリンクから、朝日新聞デジタルの「#投票する?」を開くと、すでに多くの人の意見投稿が載っています。投票する人、しない人、政治に言いたいことがある人、ない人の意見を読んでみましょう。そして自分はどうなのか、なぜ投票するのか、なぜしないのか、考えましょう。これから就活に臨むみなさんですから、政治に言いたいことについては必ず考えてください。身近な教育制度から、雇用の問題、食の安全、将来の社会保障の不安、原発、税金、医療、憲法、復興……何かあるはずです。「言いたいことがない」ようでは困ります。ぜひ意見を投稿してください。最大100文字ですから簡単に意見表明ができます。文章化することで考えがまとまります。多様な意見に触れて、自分はどう思うのか考える。そして自分の意見をもつ。こうして培った「考える力」が就活で必ず力を発揮します。
6月24日の今日の朝刊「都議選から参院選へ、まず投票を」でも書きましたが、投票は社会参加の第一歩です。参院選をきっかけに社会のさまざまな問題について考えてみましょう。参院選公示日とあって、今日の朝日新聞朝刊は、参院選関連の記事が満載です。党首討論会での主張や様子が1、3、7面に、10党の公約が8、9面に展開されています。14面の社説も参考になります。まず見出しを見て、各党首の主な発言を読み、興味のあるテーマ、政策を見つけたら公約の項目に目を通してみましょう。今回の参院選からネット選挙が解禁されたので、各党のホームページが選挙期間中にも更新されます。関心をもった党の政策、あるいは候補者について、さらに詳しく調べてみてください。
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