2018年07月13日

西日本豪雨で再認識…インフラ企業の存在意義って!?【今週のイチ押しニュース】

テーマ:社会

 西日本豪雨は発生から1週間が経ち、14都道府県で死者200人以上、避難者数7085人、家屋の被害2万4150棟、土砂災害519件、鉄道の運休26路線(12日午後8時までの総務庁消防庁などの発表)という甚大な被害をもたらしました。いまだに断水、道路の寸断などライフラインの混乱は続いています。大きな災害があると、普段は「あって当たり前」のインフラの重要性を再認識させられます。インフラ関係の業界をめざす人は、「当たり前」と思わず、それを維持、支える仕事の存在意義、重要性に思いを馳せましょう。(編集長・木之本敬介)

(写真は、土砂が流れ込んだJR山陽線の瀬野駅=7月7日、広島市安芸区瀬野1丁目、朝日新聞社ヘリから)

インフラって?

 インフラは「インフラストラクチャー(infrastructure)」の略で、広辞苑には「産業や社会生活の基盤となる施設。道路・鉄道・港湾・ダムなど産業基盤の社会資本、および学校・病院・公園・社会福祉施設等の生活関連の社会資本など」とあります。インフラ関連の企業というと、電力、ガス、上下水道関連の会社、電機では重電メーカー、道路や橋、港湾を造るゼネコンなど建設会社、鉄道・バス、通信会社……といったところが代表的です。どこまでがインフラなのかは時代によっても変わりますが、わかりやすく言えば「ないと基本的な暮らしに困るもの」。ライフラインも同じような意味で使われます。

 一方で、インフラ以外の業界・仕事は「あれば暮らしがより便利になったり、豊かになったり、楽しくなったりするが、なくても生きていけるもの」といったところでしょうか。
 あなたは、「社会の基盤を支える仕事」と「暮らしをより便利、豊かにする仕事」のどちらに魅力を感じますか。仕事選びの大事な軸になるはずです。

(写真は、通行止めが続く山陽道の高屋ジャンクション付近=7月10日、広島県東広島市、朝日新聞社ヘリから)

電気・水道・交通…

 今回の豪雨では中国電力、四国電力の管内で延べ約25万4000戸が停電しましたが、かなり解消したようです。一方で、水道の復旧が遅れている地域はまだ多く残っていて、被災者を苦しめています。交通では、東日本から関西、中国、九州を結ぶ大動脈である山陽線と山陽道が寸断され、マヒ状態に陥りました。山陽線の完全復旧には数カ月かかるとみられ、JR貨物は山陰線などを走る「迂回輸送」の検討を始めています。

 変電所、水道施設、線路、道路など、いたるところで関連する会社の社員たちが懸命に復旧作業に取り組んでいます。インフラに関わる仕事を、利用者の側からではなく、企業の目線で想像してみることが大事です。

(写真は、浸水に見舞われた中国電力の沼田西変電所=7月7日、広島県三原市、同社提供)

ほかにも

 ほかにも、インフラに関わる業界はたくさんあります。近年、社会に欠かせないインフラという認識が広まっているのがコンビニです。単なる「便利なお店」を超えて、24時間明かりが絶えない「いざというときに頼りになる場所」だからです。災害のときにも、規模の大きなスーパーよりも営業再開が早かったり、物流が確保できたらすぐ入荷したりするなど、機動性に優れています。

 そのスーパーやコンビニで、災害時にまず買い求めるのが食品・飲料ですよね。生活に欠かせないという意味では、食品メーカーもインフラに近い業界と言えそうです。これから本格化する復興・復旧にはお金がかかります。企業や個人に必要な資金を提供するのは、銀行や信用金庫です。インフラに必要な金融機関の存在もインフラと言っていいのかもしれません。

 この3連休、被災地にボランティアに行く人もいると思います。現場でインフラの意義を体感して来てください。大学の試験で行きたくても行けない人は、テレビや新聞のニュースから、インフラ企業のあり方について考えてみましょう。そこから業界研究が始まります。

(写真は、避難所を訪れた給水車から水を受け取る人=7月8日、岡山県倉敷市真備町の岡田小)

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