2016年08月31日

来年の就活日程確定…内定ゲットのためにすべきこと

テーマ:就活

ニュースのポイント

 2018年卒採用の就活スケジュールが、今年と同じ「3月に説明会解禁、6月に採用面接解禁」で固まりました。2年目なので大きな混乱は起きないと思いますが、早めの心構えと準備が成否を分けます。「売り手市場」だからと油断していると痛い目にあいますよ。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、総合面(7面)の「就活 来年も6月面接解禁/経団連方針/18年卒 説明会は3月」(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版)です。

就活日程の変遷

 就活スケジュールを整理します。就活日程は、日本の大企業の集まりである経団連が定めています。どの企業も優秀な学生がほしいので、少しでも早く学生に接触して選考を進めたがります。放っておくと、どんどん早まってしまうため、経団連が「採用選考に関する指針」を決め、会員企業約1300社に守るように求めています。

 指針に拘束力はなく罰則もないので、守らない企業も多くあります。そもそも経団連に加盟していない企業は指針に従う義理もありません。IT企業や外資系企業が、大学3年生の12月や1月から選考したり内々定を出したりするのはこのためです。それでも、経団連に加盟していない企業も多くは、指針をにらみながら日程を設定しています。

 は経団連指針の日程の変遷です。2015年卒採用までは説明会の解禁が大学3年の12月、面接解禁が4年の4月でした。ところが、「早期の選考が学業に支障をきたしている」との大学側の要望を受けた安倍政権が経団連などに後ろ倒しを要請。2016年卒は説明会解禁が大学3年の3月、面接解禁を4年の8月に変更しました。ところが、面接解禁前に事実上の選考をする企業が多数出たほか、就活が長期化するなどして混乱。このため、2017年卒は面接解禁だけを6月に前倒ししました。来年もこの日程が続くことになります。

今年の就活生の特徴は?

 「3月-6月」で行われた今年の就活はどうだったのでしょうか。複数の大学のキャリアセンターの方に聞いた話から、今年の就活生にみられた特徴や傾向をまとめます。

◆学生有利の「売り手市場」のため就活がうまくいった先輩から「楽勝」という話を聞き、3月まで何も準備しない学生が多数いた。例年よりも、BtoC(Business to Consumer=消費者向けビジネス)大手企業志向が強まった
◆ところが、就活期間が前年より2カ月も短くなったため、業界・企業研究が間に合わない学生が続出
◆エントリーシート(ES)締め切りを3月中や4月初めとする企業もあり、企業研究が浅いままESを提出し面接に突入することに
◆2月までに準備を進めていた学生は複数の内定を得る一方、3月から始めた学生は何社受けても「内定ゼロ」。学生の「二極化」が進んだ

3月前に準備を済ませよう

 ある大学のキャリアセンターの課長はこう話していました。
 「プロ野球にたとえれば、3月は公式戦スタート。それまでに自主トレ、キャンプなどで準備を済ませておかないと戦えません。それなのに3月に入ってから体づくりを始めたのでは、どこも通りません。潜在能力のある学生は、その後巻き返して内定はとりますが、大手企業には間に合いませんでした」

 志望企業の内定を得るには、まずどうしたらいいか。もうわかりますよね。就活で譲れない「仕事選びの軸」探し、業界・企業研究などは、年内か、遅くとも2月まで済ませること。さらに、BtoC企業ばかりでなく、早めにBtoB(Business to Business=企業間取引)や中堅・中小企業にも目を向けることが大切です。

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