ニュースのポイント
今年の就活が日程後ろ倒しの影響でかつてない大混乱となったことを受けて、来年の日程をどうするのかの議論が始まっています。また前倒しするにしても再来年からと言われていましたが、来年から変更される可能性も出てきました。来年に就活を控えた大学3年生、大学院の1年生は、今後の報道を注視するとともに早めに就活を意識するようにしてください。(編集長・木之本敬介)
今日取り上げるのは、社会面(37面)の「就活改革 誰が得した?/国・経済界、影響検証へ/学生「元に戻して」/割れた企業、フライング内定も」です。
記事の内容は――今年の就活は「学業に専念できるように」と日程が繰り下げられたが、効果が出ていないとの指摘も多く、国と経団連が影響を検証する。企業の対応は分かれ、水面下で内定を出す「フライング」もあった。日本商工会議所も、独自に中小企業の採用活動への影響などを調査して10月に公表する考え。批判が多い日程繰り下げは、形としては大学側が望んでいた。2011年、日本私立大学団体連合会が「説明会を3年生の3月以降、選考は4年生の8月以降」と経団連に要請。国立大学協会も改善を求めた。日程変更の旗振り役だった文部科学省は、長期化したとの指摘を受け、全大学に学業への影響などについて調査し、年内にもとりまとめる。経団連の榊原定征会長は28日の記者会見で「本当に必要なら、一つの選択肢として来年からの改定も」と修正を示唆。加盟企業へのアンケートを10月中旬に回収し、対応を検討する。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)
就活アドバイス
来年から変更するにしても、経団連の企業アンケート回収や、文科省の大学調査とりまとめの時期を考えると、前年のスケジュール「3年生の12月企業広報解禁、4年生の4月選考開始」に戻すのは現実的ではないように思います。経団連の榊原会長は会見で「必要であれば新しい手法を考える」とも言っています。今日の記事の大学関係者が語っているように、本格的な変更は再来年からとし、来年は「広報解禁は3年生の3月のままで、選考開始だけ4年生の6月に前倒し」する、というあたりに落ち着く可能性もあります。
「企業広報解禁」は、企業のプレエントリー受け付けと会社説明会開始、「選考開始」は筆記試験や面接試験を指します。これがいつ始まるかは、みなさんにとって重大事です。
ただ、就活スタートが12月だろうが3月だろうが、選考開始が4月だろうが8月だろうが、早めの心構えと準備が大切なことは変わりません。
みなさんが今やるべきこと、今からできることを考えます。
◆秋冬のインターンシップ参加
日程上可能な人は極力、参加してください。インターン参加は、その会社を目指す人には選考で有利に働くこともありますし、そうでなくても他ではできない貴重な体験です。会社や働くことに対する意識が変わり、きっと成長できます。本番のESに書くこと、面接で語る内容が間違いなく深くなります。インターン選考の準備をしなければならないので、就活に取り組むスタートにもなります。
◆インターンシップ合同企業説明会
インターンを実施する企業が一堂に集うので、多くの会社の説明を聞くことができます。就活を意識するきかっけになるでしょう。「あさがくナビの仕事フォーラム 業界研究&インターンシップ」は、東京(11月14日)、大阪・名古屋(11月15日)で開かれます。現在予約受け付け中です。
◆就活以外の今やるべきことを一生懸命にやる
学業でもサークルでもアルバイトでも構いません。「就活のため」ではありませんが、就活でも企業が一番に突っ込んで聞いてくるのは「学生時代に打ち込んだこと」。今から就活テクニックばかりに走っていたら、語ることが薄っぺらくなってしまいます。
◆新聞で業界・企業研究スタート
業界・企業研究のため、新聞に毎日目を通すようにしましょう。できれば関連記事をスクラップしてください。せめて、この「今日の朝刊」は毎日読んでくださいね。
就活に役立つ新聞活用については、以下の「今日の朝刊」でも書いています。読んでみてください。
・簡単!使える!ニュースで業界・企業研究(2015年09月08日)
・新聞を就活に生かす方法(2014年10月16日)
・内定者が語る 就活に役立つ新聞の読み方・活用法(2013年10月16日)
「今から何をしたらいいのかわからない!」という人には、有料ですが、募集中の就活セミナー「朝日学生キャリア塾」もオススメです。模擬ES添削、模擬面接など、みっちり個別指導をしますから、就活やインターンシップの準備に最適。「語彙・読解力検定」受検がセットになっています。東京開催は11月14、15日の2日間集中講座、大阪開催は10月26日から12月14日まで原則として毎週月曜日夜の連続講座です。詳しくは、下の入り口からご覧ください。
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