2015年09月30日

日本の競争力は6位、ランキングで考える世界の中の日本

テーマ:経済

ニュースのポイント

 世界経済フォーラム(WEF)による世界競争力ランキングで、日本は前年と同じ6位でした。世の中には様々なランキングがあり、一喜一憂するべきものでもありませんが、日本の強みは多くの企業が支えています。日本がいま世界でどんな位置にいるのかを知っておくのは、世界や日本の経済、ひいては世の中を考えるときの一つの基礎資料にもなります。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、経済面(11面)の「日本の競争力 6位/世界経済フォーラム発表」です。
 記事の内容は――ダボス会議で知られるWEFは、最新の世界競争力ランキングを発表した。日本は140カ国・地域中で前年と同じ6位だった。1位はスイスで以下、シンガポール、米国、ドイツ、オランダの順。韓国は26位、中国は28位。日本で評価が高かったのは、鉄道(1位)などのインフラ全般や人口当たりの国際特許出願件数(1位)など。低評価だったのは、財政赤字(132位)や巨額の公的債務(140位)などだった。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

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 WEF(本部・スイスのジュネーブ)は、世界の1200以上の企業や団体が加盟する非営利の公益財団で、毎年1月に世界の政財界のリーダーを集めて開く「ダボス会議」は「賢人会議」とも呼ばれ注目を集めます。そのWEFが毎年まとめているのが競争力レポートです。

 日本は1980年代後半から90年代前半にかけて1位だったこともありますが、近年は2013年版で9位だったのが、昨年6位へと順位を上げました。
 交通などのインフラが充実しているか▽市場の大きさ▽国の財政など経済の基盤は安定しているか▽知的財産保護など制度はしっかりしているか、といった12分野について、前年のデータなどから調べて各国の総合的な競争力を決めています。

 日本は、インフラなどビジネス環境や技術革新の分野で競争力が高い一方で、1000兆円にのぼる国の巨額の借金や国際的には高い法人税などが競争力を損なう原因とされています。アベノミクスによる大規模な金融緩和はプラス要因です。結果は総合「6位」ということですが、個別の項目を見ていくと、その裏ではインフラ整備や研究開発投資でたくさんの企業が頑張って日本の経済を支えている構図が見えてきます。
 
 競争力ランキングはほかにもあり、日本は、スイスのビジネススクール「国際経営開発研究所(IMD)」による世界競争力年鑑(WCY)では2015年に27位で、他の調査でも20位前後というものがあります。調査の項目、指標によって結果は大きく変わりますが、大くくりにみると、かつて世界トップレベルだった日本の競争力は、バブル経済崩壊後の「失われた20年」の間に落ちたものの、最近は少し良くなる傾向にあるとはいえそうです。

 参考までに、他の世界ランキングも見てみましょう。最近、朝日新聞の紙面に載った主なものをいくつか紹介します。
◆国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」による「お母さんにやさしい国ランキング」で、日本は179カ国中32位。主要7カ国(G7)では6番目で、7番目は米国だった(2015年5月8日朝刊)
◆国際NGO「国境なき記者団」による「報道の自由度ランキング」で日本は、180の国・地域中、二つ順位を下げて61位。2014年に施行された特定秘密保護法で「『不当に』情報を得た記者らも懲役刑の対象となった」点が指摘された(2015年2月13日朝刊)
◆環境NGO・ジャーマンウォッチとCANヨーロッパによる世界各国の温暖化対策ランキングで日本は、全体の61位中53位で「非常に貧しい」と評価された(2014年12月9日夕刊)
◆WEFの男女平等度の2014年版ランキングでは、世界142カ国中104位、主要7カ国中最下位(2014年10月28日朝刊)

 ちなみに、日本のラグビーの世界ランキングは、南アフリカ相手に歴史的勝利を挙げて11位になりましたが、スコットランドに敗れて12位に下がりました。サッカーは男子が韓国の一つ下の58位、女子は4位です。
 いろんなランキングから、日本が世界の中でどんな位置にあるかが見えてきますね。

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