ニュースのポイント
地球温暖化が改めて注目されています。年末に開かれる国連の会議で、京都議定書に代わる新たな国際枠組みをつくるためです。温暖化は、私たちの暮らしを左右するだけでなく、様々な業界に大きな影響を与えます。ビジネスチャンスもありそうですよ。(編集長・木之本敬介)今日取り上げるのは、総合面(7面)で始まった連載「教えて! 温暖化対策① 新たな国際枠組み 年末に/4度上昇で影響深刻」です。
記事の内容は――新たな国際枠組みに向け、各国は温室効果ガスの大胆な削減目標を相次いで打ち出し、日本も準備中だ。2014年は観測史上最も暑い1年だった。世界の年平均気温が高かった上位15の年のうち、14は今世紀に入ってから。すでに温暖化が起きていることに各国政府レベルでの異論はない。関連が疑われる異常気象も各地で相次いでいる。温室効果ガスの排出量は毎日1億トン以上。世界の経済成長と人口増加で増え続けている。国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新の報告書によると、世界の平均気温は19世紀後半の工業化以前から最近までに約0.6度上昇。今のペースで温室効果ガスの排出増が続くと、今世紀末にはさらに2.6~4.8度上昇する。大胆な対策を取れば0.3~1.7度上昇に抑えるシナリオもある。4度を超える上昇を許すと、世界的な食料不足や生き物の大量絶滅など「深刻かつ広範で不可逆な影響が起こる可能性が高まる」と報告書は指摘。そこまで気温が上がらなくても、農作物の減産や品質低下、熱中症による健康被害、集中豪雨や海面上昇による高潮被害拡大など様々な影響が想定されている。