2014年10月23日

リケジョが人気!「どぼじょ」は「けんせつ小町」に

テーマ:就活

ニュースのポイント

 建設業界で働く女性をこれからは「けんせつ小町」と呼んで! 業界団体が新たな愛称を決めました。各業界で理系女子「リケジョ」は大人気ですが、人手不足に加えて安倍内閣の「女性の活躍」重視の戦略もあって、建設業界も女子学生を積極的に採用する方針です。今日は理系採用が中心の業界・就活のお話です(写真は愛称選考委員の一人、清水建設の技術者・西岡真帆さん)

 今日取り上げるのは、経済面(9面)の「どぼじょ改めけんせつ小町」です。
 記事の内容は――土木業界で働く女性を表す「どぼじょ」に代わり、これからは「けんせつ小町」を使うと、業界団体の日本建設業連合会(日建連)が発表した。建設業界は土木のほかに建築分野もあり、共通する愛称をつくろうと公募していた。ゼネコン各社の女性技術者17人が2940件の応募から選んだ。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 メーカーなど技術職の採用が多い企業の採用担当者は、みなさん「もっと女性を採用したい」と口をそろえて言います。とくに、東日本大震災の復興事業、2020年東京五輪開催を控えた建設ラッシュなどで人手不足が深刻な建設業界では、女性技術者が働きやすい環境作りに取り組んでいます。

 総務省の労働力調査(2012年)によると、全産業の技術者のうち女性は340万人で全体の22%。製造業だけを見ると195万人と女性が30%を占める一方、建設現場で働く女性は約10万人でわずか3%、ほとんどが男性です。このため国土交通省は今年8月、建設現場で働く女性の数を5年間で倍増させる行動計画をまとめました。太田昭宏国交相は「女性がもっと活躍できる建設業に生まれ変わるよう、政府を挙げてスタートを切りました」と話しています。

 土木・建設の現場は、「危険、きつい、汚い」の「3K職場」の代名詞のように言われてきました。日建連はこれを改善しようと「女性技能労働者活用のためのアクションプラン」をつくり、現場で女性が安心して使用できるトイレ設置など環境整備、時差出勤・帰宅制度など出産や子育てをサポートする制度導入、女性現場監督の拡充、女性主体の「なでしこ工事チーム」活用などを実施しています。日建連のホームページには首都圏の外環道の工事現場で働く「なでしこ工事チーム」の女性社員たちが語る映像がアップされ、「モノづくりへのこだわり」「道路、橋、トンネルなど現場が出来上がる達成感」「人の役に立つ仕事」といったやりがいを語っています。

 リケジョ、工学女子、どぼじょ、けんせつ小町、なでしこ……理系の女子を表すさまざまな呼び名が飛び交っています。そのこと自体、理系女子のみなさんの就活の可能性が広がっている証しです。一方で、女性にとって働きやすい現場は、きっと男性にとってもより働きやすいに違いありません。男子にとっても悪い話ではありませんよ。

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