ニュースのポイント
安倍内閣が新たな成長戦略と経済政策の基本方針を決めました。これからの日本経済の行方や企業活動を左右する大切なテーマが並び、みなさんの将来の働き方に関わる課題も多くあります。まずキーワードを押さえましょう。
今日取り上げるのは、総合面(3面)の「市場にアピール重視/新成長戦略・骨太の方針 閣議決定」です。経済面(7面)には関連記事「企業後押し 生活どうなる」「新成長戦略の要旨/骨太の方針の要旨」があります。
記事の内容は――安倍内閣は経済政策の指針となる新たな成長戦略と「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を閣議決定した。国と地方あわせた法人実効税率を来年度から数年かけて20%台に下げるほか、働いた時間より「成果」を重視する雇用制度を導入するなど、「企業重視」の政策が目立つ。
首相は改革の本気度を市場や投資家に印象づけて国内外の投資を日本に集め、持続的な経済成長につなげる考え。法人税率引き下げは、日本企業の国際競争力を強めるだけでなく海外企業を誘致するねらいだ。「50年後に1億人を維持する」という人口目標を初めて掲げたのは、長期にわたって投資できる国をアピールするためでもある。
ただ、新たな景気対策を打とうにも財政、金融政策とも手詰まりで、企業活動をより自由にする規制緩和に頼らざるを得ないのが実情。規制緩和の多くは効果が出るのに時間がかかり、競争や雇用環境が厳しくなる「副作用」もある。