2014年06月12日

W杯開幕!選手だけでなく企業にも注目

テーマ:スポーツ

ニュースのポイント

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会が日本時間の13日に開幕します。日本代表の戦いが気になりますが、W杯は大きなビジネスチャンス。多くの企業がピッチの外で熱い戦いを繰り広げています。今日は企業目線でW杯を見てみましょう。

 今日取り上げるのは、経済面(11面)の「W杯商戦 ヒートアップ/『公式』企業以外も知恵絞る」です。
 記事の内容は――「W杯商戦」が熱くなってきた。堂々と「日本代表を応援」とうたうスポンサー企業だけでなく、知恵を絞った「アイデア勝負」の商品も雰囲気を盛り上げている。W杯公式スポンサーのマクドナルドはサッカーボール仕様のパンを使ったハンバーガーを売り出す。2001年から日本代表と契約を結ぶファミリーマートでは、全国約10万人の店員が日本代表のレプリカユニホームを着用。応援商品6種類も発売した。公式スポンサーは宣伝で「日本代表」や「W杯」を使える。短期的な商品の売り上げ増のほか「企業のイメージアップにもつながる」(1995年から日本代表スポンサーのキリン)のも魅力だ。スポンサーではない企業も「問題にならないギリギリのところで知恵を絞って」(アサヒ飲料広報)商品を開発。アサヒ、日清食品、ハウス食品がそれぞれブラジルを意識した商品を売り出した。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 オリンピックを上回る「世界最大のスポーツイベント」ともいわれるサッカーW杯。世界の大企業が多額のお金を投じて、大会や代表チームを支援するスポンサーになっています。国際サッカー連盟(FIFA)の公式パートナーには、アディダス、コカ・コーラ、ソニーなど6社、ワールドカップを支援するFIFAW杯スポンサーには、マックのほか、バドワイザー、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど8社が名を連ねています。

 ふだんから日本代表を応援する企業もあります。日本代表の公式スポンサーはキリン、公式サプライヤーはアディダスジャパン、サポート企業はアウディジャパン、クレディセゾン、ファミリーマート、日本航空、コナミ、三井住友海上、みずほフィナンシャルグループ、ソニーの8社。朝日新聞社も日本代表マッチスポンサーとして応援しています。

 こうした「公式」企業の名は、ザッケローニ監督や長谷部誠主将らの試合後のインタビューのとき、後ろのパネルに並んでいますね。それだけでも大きな宣伝効果がありますが、記事にあるような工夫もしているわけです。

 キリンはビールや発泡酒などで「日本代表応援缶」を発売中。深夜や未明の生中継が多かった前回の南アフリカ大会の期間中のビールの売り上げは前年比で1~2%増えたそうです。ところが、今回は地球の裏側のブラジル開催で早朝から午前中の放送が多く「ビールを飲みながらの観戦」には向かない時間帯。このためコーヒーや茶飲料にも日本代表をあしらったデザインを入れて、売り上げ増を狙っています。
 
 小売店も懸命です。阪急百貨店うめだ本店は、W杯特設コーナーを設けて関連グッズを販売。スポーツ用品店では代表公式ユニホームのレプリカの売り上げが好調です。家電量販店では、ハイビジョンより画像が鮮やかな4Kテレビに加え、時差を商機に生かそうと録画用レコーダーを売り込んでいます。

 今回のW杯では、日本代表を応援しながら企業名をチェックしたり、関連商品にも注目したりしてみてください。就活では、消費者の目線に加えて、どんなところにビジネスチャンスがあるかという「企業目線」が必要です。会社が何を考えてどんな商品を売り出しているのかを考えてみてください。業界・企業研究の第一歩になりますよ。

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