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日本のタマネギ生産量は55万トンで世界2位、ホウレンソウ3位、ミカン4位、レタスとキャベツは6位……知っていましたか? 食料自給率は40%を切り、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉ではコメなど重要5品目の関税死守など「守る産業」のイメージがありますが、強い分野もあります。食品業界はもちろん、商社、外食産業、流通業などの業界は農業に密接に絡みます。農業の記事にも注目してください。
今日取り上げるのは、経済面(11面)の「強い農家 野菜にヒント/契約栽培 実入り安定/コメ業界、競争に備え」です。
記事の内容は――日本の農業は産業として「弱い」と言われてきたが、それは主食であるコメの話。野菜や果物などは、消費者のニーズに応えて、おいしさや安さを追求する「強い」農家が育っている。熊本県の農業生産法人「北部農園」は500棟のビニールハウスでレタスを年に3回収穫する。年1~2回が一般的だが、独自に配合した有機肥料などの工夫の成果だ。売上高8億円、従業員70人。レタスはキユーピーと三菱商事が出資する企業など大手企業に卸す。契約栽培は事前に売買価格を決めるため、収入は安定し栽培に専念できる。生産業で世界トップ10に入る野菜や果物は多い。多くが関税ゼロだが、野菜の自給率は8割近い。農家が規模拡大によるコスト削減や契約栽培などに取り組み、競争力を高めてきたからだ。政府は、コメ価格が下がらないよう生産量を抑える減反を5年後にやめるが、コメについても外食や加工食品業界などの販路を広げる動きが出てきた。