2013年11月22日

内定者はやっている! OB・OGの力を活用せよ

テーマ:就活

ニュースのポイント

 大学が、卒業生に後輩の就活支援を頼む動きが広がっています。大学がOB・OG訪問のお膳立てをしたり、OBを招いてセミナーを開いたり……。多くのOBは親身になって相談に乗ってくれます。自分の大学でチャンスがあればどんどん活用しましょう。さらに、大学に頼るだけでなく、あらゆるツテをたどって一人でも多くの社員に会ってください。

 今日取り上げるのは、教育面(35面)の「先輩の力 就活に生かせ/OB訪問・セミナー…大学が『お膳立て』」です。
 記事の内容は――帝京大学のキャリアサポートセンターは、学生2人1組で卒業生の就職先企業を訪問し、仕事の内容ややりがいについて聞く「先輩社会人訪問プロジェクト」を始めた。学生が自分でOB訪問を頼んでも断られることが多いため、同センターが卒業生社員にOB訪問を依頼し51社から協力を得た。500に増やすのが目標だ。立命館大は在学生の就活を応援するOB3000人を登録。ノウハウを解説するOB訪問ガイドブックを作った。中央大はOBを講師役に招き、面接の心構えや社会に出る意味を教える「面接力アップセミナー」を始めた。OBが多数参加する「面接対策セミナー」を23年間続けている学習院大を参考にした。同大では、各業界のOBと就活を終えた4年生計400人が3年生1300人に、自己分析や面接対策を徹底指導する。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 「人事のホンネ」でインタビューした各企業の人事・採用担当者は「1人でも多くの社員に会ってほしい」と口をそろえてOB訪問の大切さを強調します。記事では、OB訪問をした学生は8割が内定を決め、していない学生の内定は6割以下という調査結果を紹介しています。若手社員がOB訪問のような形で事実上選考をする「リクルーター制」をとっている会社もありますが、そうでなくても、社員に会って話を聞くことで会社や仕事内容に対する理解が深まり、その後のエントリーシートや面接での受け答えの内容が深まり、説得力が増すからです。魅力的な社員に会うことで、その企業への志望度も上がるでしょう。

 記事では卒業生との関係づくりにとりわけ熱心な大学を取り上げました。そこまではしていなくても、キャリアセンターでOBの名簿を見られるようにしている大学は多いはずです。まずはキャリアセンターを徹底的に利用し、臆せず積極的に連絡をとってみましょう。個人でルートを開拓することも大切です。ゼミやサークルの先輩がいればきっと力になってくれます。大学のOBでなくても構いません。知り合いのツテを探すほか、最近はフェイスブックやツイッターなどソーシャルメディアも有効です。就活において「謙虚」であることは美徳ではありません。ずうずうしいくらいにお願いし、動いてください。ただし、忙しい社会人に「会っていただく」立場です。基本的なマナーは忘れずに。

 中には人事部でOBを紹介してくれる企業もあります。ダメもとで問い合わせてみてください。個別に紹介していなくても、多くの企業が会社説明会やセミナーに多くの社員を呼んで話をする機会を設けています。いずれの場合も、1社1人ではなく必ず複数の社員に直接話を聞いてください。1人に会えたら「○○部門の社員さんを紹介していただけませんか」などと別の社員の紹介をお願いしてみましょう。3人、4人と会うと、社風や職場の雰囲気がわかり、自分に合っている会社かどうかがわかってくるはず。会社を肌で感じることが大切です。ただしOB訪問の主な目的は、仕事の具体的な内容やライバル社との違いや立ち位置などを聞くことです。ホームページでは得られない情報をゲットしてください。僕もかつて自分の就活で、ゼミのOBに会うなどして企業選びの参考にしていました。早め早めに行動することをおすすめします。

※朝日新聞デジタルの無料会員は1日3本の記事全文を、有料会員になればすべての記事を読むことができ、過去1年分の記事の検索もできます。ぜひ登録してください。

アーカイブ

テーマ別

月別