
(写真はiStock)

■スカウトサービス経由で選考進んだが
2月末、1月に内定をいただいた大手メーカーに内定承諾書を出しました。いまのところ、この会社にお世話になろうと思っています。内定をもらったあとも何社か選考は進めていたのですが、年末に最終面接で落ちたベンチャー企業とこの大手メーカー以上にときめくような企業はもう出てこないと感じまして、大船に乗ろうかなと決断しました。
選考をすすめていたうちの1社は不動産会社です。就活のスカウトサービスから案内があり、変わったスタイルのビジネスモデルで面白そうと思いエントリーしたのですが、この会社が採用業務の一部をアウトソースしているようで、面接の進め方があまりうまくいきませんでした。例えば1次面接では履歴書が必要だったのですがそのアナウンスが不動産会社からも採用業務担当の会社からもなく、面接がはじまったらすぐに叱られて私は悪くないのに謝罪のメールを送ることになりました。ネットの接続がうまくいかなくて2回面接がリスケになったりもしました。
■エージェントに説得されるも大手を選ぶ
さらにその不動産会社からは採用担当会社を通じて面接が終わったあとにフィードバックをもらえるのですが、面接を通過した割には「コミュニケーションの取りかたが独特だが改善は可能と感じる」とか、かなり辛辣なことが書いてあるんです。ひょっとしたら社内で回覧する用のメモをそのまま回してきたんじゃないか、というようなレベルの文書で、こういうことを思われている会社に行く必要はあるのかと感じてしまいました。女性社員が多いことを謳っていたわりには面接官も会社説明会に出てきた社員も全員男性だったことも気にかかり、最終面接には進んだのですが面接は辞退しました。
もう1社、エージェントとの関係で断り切れずに選考に参加した会社もありました。教材をはじめいろいろな商材を扱っている会社で、最初は飛び込み営業からスタートするという話だったので、さすがに大手メーカーの仕事よりきついんじゃないかと考えてここも途中で辞退をさせてもらいました。エージェントの人はすごくいやがっていましたね。大手企業に行ったら自分の行きたい部署に行けるかどうかわからないし、20代という成長機会を失う可能性もある、営業主体の会社にいったら成長スピードも速いし独立も視野に入れられると説得されましたが、そこまで大手メーカーを下げなくても、と思いまして、結局辞退をしました。
■最初興味感じない仕事もいつか好きになる
就活をはじめて、最初のころは自分みたいなちょっと変わっている人間が大企業に行ってもうまくいかないだろうと思い、積極的には大企業を受けていませんでした。しかし中小企業やベンチャー企業を複数受けてみて、むしろ採用人数が少ない企業のほうが変わった人を入れることのリスクが大きいんだろうな、と感じるようになりました。即戦力をほしがっていますし、育成の方針もあるかどうかわからない、勝手に育ってくれという意識をすごく感じます。学歴フィルターも、ベンチャー企業のほうが持っているように思います。逆に大企業のほうが受容できる人材の幅が広くて、ある程度はみ出していても許される懐の深さがあるんだと感じるようになりました。いま内定をいただいたところも学歴フィルターはなさそうだな、と感じています。
それに、就活を続けていくなかで、好きなことをつきつめて会社を探すよりも「いやな点が少ない」「違和感が少ない」会社を選んでいったほうがフィットする会社を見つけやすい、とも思うようになりました。いろいろな社会人の話を聞いていくなかで、最初は特に興味を感じなかった仕事をやっていくうちに好きになり、プロフェッショナルになっていった、という人にたくさん会いました。最初にどうしてもやりたいことを決めてしまわなくても、どうしてもいやなことでなければ仕事は続けられるんでしょう。内定をもらったメーカーは、すごく興味のある分野ではないんですが、いまの私には合っていると思います。
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2025/12/03 更新
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