(写真・ユニクロの店舗=東京都渋谷区)
(写真・ユニクロの店舗=東京都渋谷区)
グローバル競争のため
(写真・ファーストリテイリングの柳井正・会長兼社長)
物価高支援と人材獲得競争
ほかにも、通常は4月のベアを前倒しする企業や、給与制度を見直して賃上げにつなげる企業もあります(表参照)。
初任給についても、NTTがグループの主要会社の新卒(大学卒)で14%引き上げ21万9000円から25万円に、専門性が高いと判断した人材は24%引き上げ27万2000円以上とすると昨年発表。島田明社長は「ICT(情報通信技術)の分野は非常に競争が激しい。デジタル人材をしっかり確保しなければビジネスにならず、魅力ある会社にする」と話しました。通販大手のジャパネットHDは約2万円引き上げ約23万3300円(長崎を拠点に勤務する総合職)に、大和ハウス工業も2万円引き上げ24万円にします。
4~5%の賃上がらないと実質マイナス
賃金が4~5%上がらないと実質マイナスということです。労働組合の中央組織・連合は、今春の春闘で5%程度の賃上げ目標を掲げ、岸田文雄首相も1月4日の記者会見で「インフレ率を超える賃上げの実現をお願いしたい」と求めました。近年の全体の賃上げ率は2%前後で、昨年は2.2%でした。原材料費の高騰で経営が厳しい中小企業も多く、民間アナリストの多くは2%台後半まで伸びるものの3%は超えないと予想しています。ファーストリテイリングなどの大幅アップで、賃上げの機運が広がることに期待したいと思います。
●30年ぶりの物価高 「明るい物価上昇」のカギは賃金アップ【時事まとめ】も読んでみてください
志望企業の調べ方
初任給や、業界によって大きく異なる給料の話は、2022年4月に書きました。
●初任給アップする企業続々 業界でこんなに違う!給料の比べ方【イチ押しニュース】
東洋経済新報社の「業界地図」に載っている業界別の年収ランキングのトップ10(2023年版)を抜粋します。(東洋経済が集計した国内上場企業の40歳推計年収)
①総合商社 1319万円
②コンサルティング 1146万円
③海運 935万円
④半導体・製造装置・材料 835万円
⑤不動産・戸建て・マンション 822万円
⑥建設 814万円
⑦医薬品 814万円
⑧ソフトウェア 809万円
⑨ゲーム 794万円
⑩ITサービス・クラウド 785万円
ダントツの総合商社、コンサルはさらに伸び、デジタル・トランスフォーメーション(DX)需要でソフトウェアやIT関連が好調です。全業界の平均は662万円で、500万円を下回る業界もいくつかあります。各企業の初任給は募集要項に必ず載るのでわかりますが、その後の給料の上がり方は様々。確認方法のヒントも「初任給アップする企業続々 業界でこんなに違う!給料の比べ方」に書きました。参考にしてください。
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2023/09/30 更新
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