2022年03月04日

就活解禁!対面面接の練習を 出遅れた人は「説明会で企業研究+自己分析」【イチ押しニュース】

テーマ:就活

 2023年卒採用が3月1日、本格的にスタートしました。就活生のみなさんは、会社説明会、エントリーシート(ES)、あるいは早くも面接と、目が回るような日々を送っていることと思います。コロナ下での今年の就活ではオンラインと対面の「ハイブリッド型」が定着しました。その特徴を押さえたうえで、今やるべきことをお伝えします。中には学業や部活が忙しくてようやく就活に乗り出した人もいるでしょう。でも、企業の採用意欲はコロナ後を見据えて高まっていますし、これからの頑張りでまだまだ間に合います。出遅れて焦っている人へのアドバイスをお送りします。(編集長・木之本敬介)

(写真は、就活解禁日に開かれた合同会社説明会には大勢の学生が参加した=2022年3月1日、福岡市中央区)

5人に1人がすでに内々定ゲットだが…

 学情の最新の「内々定率調査」では、2月末時点で内々定を得ていた学生の割合は22.2%と早くも5人に1人を超えました。文系は19.7%で、理系は27.0%と3割近くにのぼります。ただ、志望度の高い企業からもらった人は少なく、就活を終えた学生は3.7%に過ぎません。他の調査も同じような傾向ですが、この種の調査に回答するのは積極的に活動している学生が多いので実態よりも高めに出ます。まだの人も慌てる必要はありません。

 内々定を得た企業の業種は「IT・ソフトウェア・インターネット」が25.4%でトップ、次いで「教育・福祉・その他サービス」の10.8%。IT系が突出しています。選考が早いベンチャー系などが多いと思われます。その他の業界は気にするほどでもないことが分かります。

 早期の内々定は、多くがインターンを入り口に選考につなげる形ですが、インターン経由の選考だけで採用を終える企業はほとんどありません。よく学生から「インターンの選考に落ちた企業はもう無理ですか?」と聞かれますが、志望度が高いなら諦めずにエントリーしてください。インターン参加は好印象を与えられれば選考で有利になりますが、参加できなかったから不利ということはありません。

(写真は、合説の企業ブースで説明を聞く参加者たち=2022年3月1日、東京都江東区)

オンラインと対面の「いいとこどり」

 今の会社説明会は、オンラインと対面で参加できるものとがある「ハイブリッド型」です。2年前はコロナ初年度だったため、対面の説明会はすべて中止となりましたが、昨年からは感染対策を講じたうえで対面の説明会が復活しました。

 オンライン説明会は移動しなくてよいので、一日に複数の説明会を効率的にハシゴできます。一方で、対面の説明会に行けば社員に直接会えますから、会社の雰囲気や社風を感じ取ることができます。合同企業説明会では、ちょっとでも気になった会社のブースに立ち寄ってみてください。その「たまたま」が「運命の会社との出会いだった」という人は毎年大勢います。オンラインと対面、双方のメリットを最大限活用して、ぜひ「いいとこどり」をしてください。

「あさがくナビ」のイベント案内はこちら(オンライン・対面とも、大規模、少人数、業界別など多彩な内容です)

(写真は、オンラインで行った損害保険ジャパンの説明会。一方、昨年はやらなかった対面の社員座談会は復活させる=2022年3月1日、東京都千代田区)

対面面接では声の張りと大きさ意識して

 コロナ下も3年目となり、今年は「最終面接だけは対面」とする企業が多いと思います。企業も学生もお互いをより理解したうえで結果が出ますからミスマッチの防止につながりますし、みなさんも納得感が得られるはずです。ところが、ここでつまずいてしまう学生が目立ちます。大学の授業でオンラインにはすっかり慣れていると思いますが、対面面接の経験はありますか。人気企業の採用担当者は「それまでのオンライン面接では素晴らしい受け答えをして高評価だった学生が、最終の対面面接でガチガチに緊張してしまい本来の力を出せないケースが多かった」と言います。面接は「慣れ」が大切です。大学のキャリアセンターでの対面練習があれば申し込んでください。すぐに予約が埋まってしまう大学もあるので、友人同士で、あるいは家族に頼んで模擬面接をしても効果があるはずです。手元にメモなどは置かず、相手の目を見て話す練習です。

 ここで必ず意識してほしいのは、声を張り、普段より大きめの声で話すことです。オンラインならマイクを通じて小さな声でも届きますが、対面の場合、マスクやパーテーション越しの面接も多く、同じ調子で話すと相手には聞き取りにくいからです。面接では一度は「少し大きな声で話してもらえますか」と言ってくれるでしょうが、何度も注意はしてくれません。面接で声が届かなければ何も言っていないのと同じ。少し意識すれば誰にでもできることですね。

(写真は、模擬面接で参加企業から指導を受ける学生たち=2021年11月7日、松江市、しまね産学官人材育成コンソーシアム提供)

BtoBや中堅中小にも

 最後に、出遅れた人へ。今まで企業研究や自己分析にしっかり取り組む時間がなかった人には「説明会で企業研究+自己分析」をオススメします。先輩の体験談です。「興味のあるなしや業界に関係なく、多くの説明会に参加しました。たくさんの企業に接することで本当に興味のある業界を見つけることもでき、自然と業界研究につながりました」(地方銀行内定)。「ひたすら説明会に参加しました。続けると、働くうえで譲れないものの優先順位がはっきりしてきました。どれだけワクワクしながら会社でやりたいことをイメージできるかで選びました。それこそが私にとっての自己分析でした。自己分析と企業分析が同時並行で進められました」(ホテル内定)。説明会に参加しながら自分を見つめ、同時に自分に合う企業を探す方法です。

 その際、一般には有名ではないBtoB(企業間取引)企業や中堅中小企業にも目を向けてください。有名大手企業にはエントリーが集中しますし、多くが早くから準備万端で臨んでいるので狭き門です。視野を広くして自分の可能性を広げましょう。とにかく、オンラインも含めて積極的に行動すること。当たり前ですが、自分が動かなければ結果は得られません。「あさがくナビ」をはじめとするスカウト型のサイトに自分の情報を登録して企業からのオファーを待つのも行動の一つですよ。

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