2022年02月28日

ロシア制裁で銀行の国際取引排除 独裁国家の怖さと愚かさ…【週間ニュースまとめ2月21日~27日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 心配されていたロシアウクライナ侵攻が始まりました。ロシアが侵攻する理由を簡単にいうと、「ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に入りたがっているのがけしからん」というものです。ウクライナがどの国や陣営と仲良くしたがろうが、それはウクライナの自由です。それが気に入らないからといって、戦争を仕掛けて変えさせようというのは絶対に認められるものではありません。欧州連合(EU)とアメリカは、強力な経済制裁でロシアに戦争をやめさせようとしています。日本なども制裁に参加します。制裁の内容は、国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの大手銀行を排除することとロシア中央銀行の外貨準備に制裁を加えることです。SWIFTからの排除でロシアの企業は国境を越えた取引がしにくくなります。ロシアの通貨であるルーブルは急落するでしょうが、急落してもロシア中央銀行が買い支えることができなくなります。ロシアではインフレが起き、国内総生産(GDP)が大きく落ちることが予想されます。国民のくらしは苦しくなり、プーチン大統領への支持も下がるでしょう。ロシアがウクライナに侵攻するのは国際秩序への挑戦であり、国際社会の中でロシアは大きな代償を払わざるを得なくなるというのは、わかりきったことでした。それでもプーチン大統領は侵攻を決めました。誤算があったのか正気を失っているのか、わたしにはまったく理解できません。独裁的なリーダーを持つ国のこわさと愚かさを感じます。民主主義にまだるっこさを感じる人がいるかもしれませんが、民主主義はこうした大間違いを少なくする仕組みです。民主主義の価値を改めて感じます。(ジャーナリスト・一色清)

(写真は、渋谷駅前で開かれたロシアのウクライナ侵攻に抗議する集会。集まった人たちで広場はいっぱいになった=2022年2月26日、東京・渋谷)

【社会】強制不妊で国に初の賠償命令 除斥期間の適用制限 大阪高裁判決(2/22.Tue)

 旧優生保護法(1948~96年、旧法)の下で不妊手術を強いられたとして、近畿地方に住む知的障害や聴覚障害のある3人が、国に計5500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、大阪高裁であった。太田晃詳(てるよし)裁判長は、請求を棄却した一審・大阪地裁判決を変更し、国に計2750万円の賠償を命じた。一連の訴訟で国の賠償責任を認めたのは初めて。太田裁判長は、旧法による人権侵害が強度だったことなどに照らし、20年を過ぎると損害賠償を求める権利が消える除斥期間の適用について「そのまま認めることは著しく正義・公平の理念に反する」とし、適用を制限すべきだとする判断を示した。旧法を巡り、全国9地裁・支部に起こされた同種訴訟に影響する可能性がある。

【国際】プーチン大統領、ウクライナ東部での「特別な軍事作戦」の実施決める(2/24.Thu)

 ロシアのプーチン大統領は24日、テレビで演説し、ウクライナ東部での「特別な軍事作戦」の実施を決めたと発表した。実際に作戦を始めれば、ロシア軍がウクライナで本格的に展開するのは、同国南部のクリミア半島を占領した2014年以来となる。また、ウクライナメディアによると、同国内の複数の都市で24日未明、激しい爆発音が聞かれた。爆発音が響いたのは東部クラマトルスクや黒海に面した南部オデッサなど。首都キエフでも午前5時過ぎから朝日新聞記者が断続的に爆発音が響くのを聞いた。背景には、冷戦崩壊後の1990年代以降に進んだNATO拡大への不満がある。ロシアは、東欧諸国の加盟でNATOがロシア国境に迫り、ロシアの安全保障が脅かされていると訴えており、ウクライナのNATO加盟も絶対に認められないとの立場だ。ウクライナはまた、ロシアにとって欧州との間の「緩衝地帯」以上の意味もある。中世の大国「キエフ・ルーシ公国」を源流とする「兄弟国」の意識が強く、プーチン氏は昨年発表した論文で、「(両国の)精神的、人間的、文化的な絆は同じ起源にさかのぼる」と主張していた。

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【医療】塩野義、コロナ飲み薬を承認申請 「早期承認制度」適用求める(2/25.Fri)

 塩野義製薬は25日、新型コロナウイルスの飲み薬について、製造販売の承認を厚生労働省に申請したと発表した。承認されれば国内の軽症者向けの飲み薬としては3種類目。日本メーカーでは初めてとなり、安定供給につながると期待されている。約2000人を対象に昨秋始めた最終段階の臨床試験(治験)のうち、約500人分の結果がまとまったという。全ての治験を終えなくても実用化できる「条件付き早期承認制度」の適用を厚労省に求めている。2月上旬に公表した69人分の治験結果では、ウイルス量を減らし、症状を改善させることが確認されていた。飲み薬は1日1回、5日間服用する。すでに生産を始めており、3月までに100万人分、その後は年間1000万人分をつくる予定という。国内では米メルクと米ファイザーの飲み薬が承認されているが、供給量が限られ、処方されるのは重症化リスクのある人などにとどまっている。

【社会】21年の死者、戦後最多145万人 デルタ株流行が影響 厚労省速報(2/25.Fri)

 2021年に亡くなった人は前年より6万7745人(4.9%)増え、戦後最多の145万2289人となった。厚生労働省が25日、人口動態統計の速報値(外国人を含む)を公表した。死者数の増加は2年ぶりで、新型コロナウイルスのデルタ株の流行が影響した。出生数は84万2897人で過去最少となった。死者数は2020年に11年ぶりの減少となったが、再び増加に転じた。死因が公表されている2021年1~9月分のデータをみると、新型コロナによる死者は、前年の同じ期間より1万4563人多かった。ほかにも老衰が1万5035人、誤嚥(ごえん)性肺炎が5429人増えた。いずれも「高齢化が背景とみられる」(厚労省担当者)という。一方、2021年の出生数は前年より2万9786人(3.4%)減った。感染拡大で出産を控える動きが影響することも懸念されたが、厚労省担当者は、コロナ禍前と比べても「例年並みの減少」と分析する。

【経済】欧米、SWIFT排除でロシアの「活動能力奪う」 日本も参加へ(2/26.Sat)

 米国や欧州連合(EU)などは26日、ロシアの大手銀行を国際決済システムから締め出す金融制裁を科すことで合意した。日本も参加する。ロシア中央銀行にも新たに制裁を科し、通貨ルーブルを買い支える措置もとれなくする。ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、国際金融や貿易から排除する制裁を一層強めることで、侵攻阻止へ圧力をかける狙いだ。EUの行政府にあたる欧州委員会と、北大西洋条約機構(NATO)に属する米英仏独伊、カナダの連名で声明を発表した。世界の金融機関の送金業務を担う国際銀行間通信協会(SWIFT=スイフト)からロシアの大手銀行を排除し、「世界での活動能力を奪う」とした。

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