2022年02月21日

「中国おそるべし」感じた技術とセンス 北京五輪閉幕【週間ニュースまとめ2月14日~20日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 北京冬季オリンピックが閉幕しました。わずか半年前に東京オリンピックがあったことや中国の人権問題を理由に多くの国が外交ボイコットをしたことなどから、開幕前の盛り上がりは低調でしたが、始まれば日本選手の活躍もあって予想以上に盛りあがったという印象を持ちます。そんな中、わたしが感じたのは、「中国おそるべし」ということです。それは強権的な力のことではなく、先端技術とセンスについてです。開閉会式の美しさとさりげなく伝えるメッセージのうまさは、中国に対して持っていた先入観をくつがえすものでした。先端技術を使った光と色のショー、拡張現実(AR)やドローンを使った映像、雪の結晶や子どもたちを使いながら環境や未来についてさりげなく訴えるメッセージ。「中国の先端技術といってもアメリカのものまねだろう」とか「感性の部分ではまだまだだろう」といった気持ちを持っている日本人は少なくないと思います。しかし、あの開閉会式を見ていると、中国はいまや技術でもセンスでも世界のトップクラスに位置しているように感じました。わたしたちはいつまでも中国の先生ではありません。隣国の今に対してそういう認識をもって、わたしたちの技術やセンスのレベルアップを図らないといけないと思います。(ジャーナリスト・一色清)

(写真は、北京五輪の閉会式=2022年2月20日、北京・国家体育場)

【経済】日銀、3年半ぶり指し値オペ 長期金利抑制 円安のジレンマも(2/14.Mon)
 日本銀行は14日、長期金利の上昇を抑えるため、特定の利回りを指定して国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」を3年半ぶりに実施した。金利は狙い通り下がり、一時0.20%まで低下した。欧米の金融引き締めで、今後も上昇圧力は続きそうだが、日銀は金利を抑え続ければ、円安による「悪い物価高」につながりかねないジレンマを抱え、難しいかじ取りを迫られている。10年物国債の利回りは年明け以降に上昇傾向を強め、今月10日には一時0.23%まで上昇。日銀は金融緩和の一環として、利回りの上限を0.25%程度とする方針を示していて、動向が注目されていた。

【経済】楽天グループまた赤字 過去最大の1338億円 モバイルが重荷に(2/14.Mon)

 楽天グループが14日発表した2021年12月期の通期決算(国際会計基準)は、純損益が1338億円の赤字だった。赤字は3年連続で、前年の1141億円から拡大して過去最大となった。基地局整備が重荷になるモバイル事業が、損失を広げる状況が続く。ネット商店街やネット証券などは好調で、売上高は前年比15.5%増の1兆6817億円に伸びた。だが、営業損益は1947億円の赤字で、モバイル事業で4000億円を超す損失を出した。モバイル事業の中心は、「楽天モバイル」の携帯電話事業だ。データ通信の利用が1ギガバイト(GB)まで0円で、20GB以上はどれだけ使っても3278円(税込み)の低料金を売りにしてきた。2020年のサービス開始から1年間無料のキャンペーンも展開。契約者数は今月時点で約550万件となった。しかし、自社の基地局が未整備の地域ではKDDIの通信網を借りるため、その利用料がかさんでいる。

【政治】水際対策を緩和、留学生や技能実習生の入国解禁 岸田首相が会見発表(2/17.Thu)

 岸田文雄首相は17日、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルス対応の水際対策を3月1日から緩和する方針を発表した。現在は外国人の新規入国を原則停止しているが、ビジネス目的や留学生、技能実習生などを認め、入国後7日間の待機期間も一定の条件下で短縮する。1日あたりの入国者数の上限は3500人から5000人まで引き上げる。観光客については当面停止を維持する。首相は「慎重さは堅持しながら、同時に第6波の出口に向かって徐々に歩み始める。次のフェーズへと段階的に準備を進めていくべきであると考えている」と強調。感染力が強い変異株「オミクロン株」に対応した水際対策の強化から3カ月近くが経過し、国内でも株の置き換わりが進んだことを考慮した。

【国際】米大統領「プーチン氏が侵攻を決断したと確信」 首都キエフも標的か(2/18.Fri)

 バイデン米大統領は18日、ウクライナ情勢について記者会見し、「現時点で、プーチン大統領が(軍事侵攻の)決断を下したと確信している。そう信じる理由がある」と述べた。侵攻は数日中にも計画されており、首都キエフも標的になるとの見方を示した。バイデン氏は会見で「ロシア軍が数日中にも攻撃を計画していると信じる理由がある。280万人の無実の人々が住む首都キエフも標的になると考えている」と述べた。プーチン氏が侵攻を決断したと判断した理由について、バイデン氏は情報機関によるインテリジェンス(機密情報)を挙げた。バイデン氏は、ウクライナ東部で停戦違反が急増しているほか、ロシア側が「ウクライナが大規模な攻撃を仕掛ける」との偽情報も拡散させているとして、軍事侵攻を正当化するための下準備だと指摘した。そのうえで、ロシアが侵攻すれば欧米各国は団結して厳しい制裁に踏み切ると強調し、「ロシアには選択肢がある。苦しみをもたらす戦争か、安全な将来をもたらす外交か」と迫った。「沈静化して交渉のテーブルに戻るのに遅すぎることはない」として、緊張緩和を最後まで呼びかける姿勢をみせた。

今さら聞けない! 「ウクライナ危機」って?ロシアが侵攻?なぜ?【時事まとめ】も読んでみてください

【スポーツ】北京オリンピックが閉幕 日本は冬季最多のメダル18個(2/20.Sun)

 第24回冬季オリンピック競技北京大会は20日夜、北京市の国家体育場(通称・鳥の巣)で閉会式が行われた。新型コロナウイルスが世界的に流行する中、昨夏の東京五輪よりも厳格に外部と隔てられた「バブル方式」による大会だった。2008年に夏季大会を開き、史上初めて夏と冬の五輪を開催した都市となった北京に、91カ国・地域から約2900人の選手が集まった。17日間で7競技、史上最多の109種目が行われた。チケットは一般販売されず、招待された観客が距離をとって見守った。日本はこの日決勝が行われたカーリング女子の銀を含む18個のメダルを獲得。前回平昌の13個を超え、冬季五輪で最多となった。次回の冬季五輪は、2026年にイタリアで開かれる。障害者スポーツの祭典、北京冬季パラリンピックは3月4日に開幕する。

◆「就活割」で朝日新聞デジタルの会員になれば、すべての記事を読むことができ、過去1年分の記事の検索もできます。大学、短大、専門学校など就職を控えた学生限定の特別コースで、卒業まで月額2000円です(通常月額3800円)。お申し込みはこちらから

アーカイブ

テーマ別

月別