2013年07月23日

マンU来日で考える企業とスポーツ

テーマ:スポーツ

ニュースのポイント

 サッカーのイングランドプレミアリーグで最多20度目の優勝を果たしたマンチェスター・ユナイテッド(マンU)が来日し、横浜マリノス、セレッソ大阪と対戦します。香川真司選手が活躍するマンUには、日本企業が次々とスポンサーになっています。スポーツと企業とは切っても切れない関係があります。スポーツを通じて企業の元気度合いも見えてきます。

 今日取り上げるのは、スポーツ面(20面)の「マンチェスター・ユナイテッド来日/ピッチ内外 攻勢」です。
 マンUは、アジアツアーの一環としてタイ、豪州を回った後に来日。欧州の強豪は、シーズン開幕前に世界各国のスポンサーの地元で親善試合を開き、好況な国での新規スポンサー開拓も狙う。今夏はスペインの名門バルセロナと、イングランドの強豪アーセナルもアジアに出向く。昨季、香川が加入したマンUは日本に照準を合わせ、ヤンマー、関西ペイント、カゴメなど日本の大手企業とスポンサー契約を結んだ。「マンUのスポンサーができるのは一流の世界企業だけ、というのにほれ込んだ」というヤンマーは、本拠のスタジアムのピッチ脇にも看板を出す。スポンサーは1地域で1業種1企業だ。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 今日のスポーツ面には、マンU関係以外にも多くの企業名が登場します。スキー・ジャンプの高梨沙羅選手が専属契約を結んだ化学メーカーのクラレ、アスリート契約を結んだ森永製菓、プロ野球の親球団名、都市対抗野球準決勝で対戦したJX-ENEOS、東芝、JR東日本、新日鉄住金……。

 企業のスポーツへの関わり方は、プロチーム経営、実業団チーム運営、チームや選手、競技団体のスポンサー、五輪などスポーツイベントのスポンサーといった様々な形があります。PR目的がメーンですが、近年はCSR(企業の社会的責任)の一環として支援する企業も増えています。

 一方でスポーツ支援には資金が必要ですから、企業本体の経営が厳しくなれば合理化の対象になります。企業スポーツは高度成長期に盛んになりましたが、1990年代にバブル経済が崩壊するとバレーボールのユニチカや日立、バスケットボールの日本鋼管など名門チームが次々と休廃部に。1960年代に200以上あった社会人野球チームは現在約90に減っています。昨年はパナソニックのバスケ部とバドミントン部が休部になり、今年もエスビー食品の陸上部廃部とソーシャルゲーム大手ディー・エヌ・エー(DeNA)への移籍が話題になりました。

 朝日新聞社もスポーツ支援に力を入れています。マンUと横浜マとの親善試合は、日本サッカー協会、Jリーグに加えて、TBSと朝日新聞社が主催します。現在、各地で熱戦が繰り広げられている全国高校野球選手権大会は教育の一環として朝日新聞社が創設した歴史ある大会です。サッカーでは日本代表戦マッチスポンサー、Jリーグ100年構想パートナーを務め、陸上では福岡国際マラソン、横浜国際女子マラソンを主催、このほかママさんバレーボール、スリーデーマーチなど多くの市民スポーツも応援しています。

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